言い伝え
昔々、人々は恐れていた。
白から蒼に変わるひとつの光りを
蒼から紅に変わるその時、その場に居る全ての人間が無にかえることを
それが、〝災いを起こす前兆〟だと知っていたから
人々は恐れ、そして青い災いに名をつけた。
蒼月の呪_と
それは憎しみと恐怖を生み、時には絶望を与えた。
災厄の月光
人々は神に縋り、時に互いを傷つけ合いながら願った。
『自分だけは、助けて欲しい』と
そしていつしか 蒼月の呪いは、静かに終わった。
人々は喜び、
「幸福を分け合った。_はい、これが私の知っている家の言い伝え!次は詩穂の番ね」
ここは陽ノ月高等学校の校舎内にある1-Bの教室。
授業が全て終わった放課後の今、私達4人以外の生徒は部活か帰宅をしているだろう。
現在進行形で目の前で行われている事は、都市伝説や昔話、言い伝えなどをそれぞれ話し合う会。
私はあまり都市伝説などは興味が無い。
ならなぜこの場に居るのか。理由は簡単。
無理矢理連れて来られた。
興味が無い私をそっちの世界に誘うためだけに、3人は色々な話を私にしてくる。
正直何が面白いのかよく分からない。その所為か、内容が全然入って来ない。
「_でした。ちょっと空!ちゃんと聞いてる?」
おっと、何かを話終えた陽麻里に突然怒られた。
というか、あれ?詩穂の話終わってる。
全然聞いてなかった。
「うん、聞いてる聞いてる。」
適当に笑いながら言うと、陽麻里は呆れた顔をして「嘘だぁー」と言っている。別にさ、都市伝説とかって大体似たり寄ったりじゃん。
そういえば、「ねぇ、凛が話してた言い伝えって本当にあったの?」凛の話を聞いていると、何か違和感を覚えた。
ふと気になった事を聞いてみると、「当たり前じゃない!神社の本殿にあった書物なのよ!…ってまさか!」何かを察したように3人はキラキラした目で見てきた。
「美空、やっと興味持ったくれたのね!」と陽麻里。
「私達の努力は無駄じゃなかった」涙を浮かべる詩穂。
「今度もっと詳しく聞いてみよ」何かを決心した様子の凛。
そんな様子の3人を余所に、私はこの胸の違和感に不安を覚えながら今日は解散となり、それぞれ帰宅した。
今の季節は梅雨手前。そろそろクラスに慣れてくる時期であるだろう。
この3人は最近仲良くなった友達だ。私はこの街に最近引っ越して来たのもあり、3人がとても仲良くしてくれている。
詳しく話を聞くと、3人共中学が同じだったらしく、趣味も合いよくこの様な会を開いていたらしい。
私まで巻き込まなくてもいいのにね。
凛の家は六燐神社の1つで、そういった話は詳しいという。
今日話していた言い伝えも、「この話は代々うちの神社に伝わっているの」と最後に話していた。
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