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前世の記憶を持つ天才薬師  作者: 覡
第2章 学園編
16/32

2日目の朝

朝、執事に起こされて寝ぼけ眼をこする。

匂いにつられてリビングへ行くと、テーブルには目玉焼きとハムが挟まったイングリッシュマフィン、湯気がたっているコーンスープ、緑色の草とと赤いトマトのサラダが用意されていた。


「坊っちゃま、朝食を食べたらお着替えをお願い致します。」

「はい、ありがとうございます、えっと…」

「セバスチャンと申します。紹介が遅れ申し訳ございません。以後、よろしくお願い致します。」


昨日はろくに話もせずすぐに寝てしまったから、執事さんと挨拶出来なかったのは俺が悪いのだけれど…。

セバスチャンさんは深々とお辞儀をしてニコッと笑った。


「えと、セバスチャンさん。」

「セバスチャンで構いません。」

「では、セバスチャン。セバスチャンは、一緒に食べないのですか?」


用意されているのは俺の分の食事と、ウィルたちにそれぞれドックフードのような固形物が皿に入って用意されているだけだった。

この人どこで食べるんだろう。


「私はあくまで執事ですので、一緒の食卓になど烏滸がましい。」

「では、一緒に食べられない訳では無いんですよね、?」

「えぇ、それはまぁ…。」

「では一緒に食べましょう。こんなに広い机で1人での食事は寂しいものです。」


そう言って、俺はセバスチャンを席に進める。

最初は躊躇ったセバスチャンだが、諦めたのかそれを命令と捉えたのか、自分の朝食を用意して俺の対面に座った。


「「いただきます」」


ふたりで挨拶をして用意してくれたマフィンを口にほうばる。美味しい!!

食べてる途中、セバスチャンと目が合う度に、セバスチャンはニコッと笑ってくれた。

イケおじやばい。惚れそう。


「あの、セバスチャン。」

「はい、なんでしょう。」

「これからも、一緒にご飯食べてくれませんか?」

「かしこまりました。」


潔くOKしてくれた。惚れるぞ。

何が悲しくてこんなにかっこいいおじ様に見守られながら1人で食べなければ行けないのだ。

一緒に食べた方が絶対楽しいし美味しい。


それから、セバスチャンに玄関ホールに壁でも作って研究室を作りたいと伝え、改造の許可を取り、学校へと向かった。


途中でウーズリーに会ったので一緒に教室まで歩く。

寮は校舎から各クラスごとに一本道で繋がっているため、すれ違うのは同じSクラスの人だけ。つまりこの道はみんな白いローブを羽織っていた。

校舎にいると白いローブは目立つからちょっと浮いてるんだよね。


グラウンドに出てほかの寮の生徒も混ざってくる。

ふと、見覚えのある赤髪を小さく一つにまとめた男性を見つけた。青いローブを羽織っているから、Bクラスだろう。


「フラン!」


名前を呼ぶと赤い髪の男性はこちらを振り向いた。

フラン・マッケンジー。入学試験の時に友達になった長耳族の青年だ。


「おぉ、シアン!」


向こうも俺に気付くと手を振ってその場で止まってくれた。

ウーズリーに先に行っててと声を掛けてフランの元へと走る。

それにしても、2日目で会えるとはラッキーだった。受かってない可能性もあったのだから。


「シアン、お前すごいな!成績トップだって?」

「あはは、偶然だよ!それにしてもフランに会えて良かった。」


他愛のない話をしながら教室棟へむかう。

Bクラスは隣の棟なので入口までだが、一緒に登校。友達っぽくて凄くいい。

放課後図書館が開くようなので授業が終わって時間が出来次第そこで待ち合わせる事にした。


「じゃあまたね!」


フランに手を振って俺は2棟のホームルーム教室を目指した。

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