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穴だらけだけど

作者: なななん




幼い頃


ドカンと心に穴が開いたときは


ただただ泣いた


こどもだから


声を上げて泣いた





中学の頃


針穴のような無数の穴が開いたときは


泣かなかった


ただ歯を食いしばって 耐えた





少しだけ大人になって


人生で初めての大穴が開いたときは


穴は塞がることはない事を


知った





家族ができ 人の親となり


二つ目の穴


春を待たずに


三つ目の穴





やがて 空いた穴に


思い出を入れる事にした




太陽のような笑顔


抱きしめてくれた腕


あなたが愛した花




宝物ように


そっと入れた




四季が巡るたび


それぞれ自分の季節になると


(びょーう) (びょーう)


其れは鳴く




吹き荒ぶように鳴くものもあれば


()ぐように鳴くものもある




その時々の穴に手を当て


覚えているよ と


囁く




穴は開くもの


開いてしまうもの




塞がらない穴と共に


あなたの想い出と共に


私は歩く


今日も歩く




前を向いて


どんな顔でも







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― 新着の感想 ―
[良い点] >穴は塞がることはない事を 真理がここにある・゜・(つД`)・゜・ >やがて 空いた穴に >思い出を入れる事にした うおおおおっ・゜・(つД`)・゜・ぶわっ [一言] ふららーっと読…
[良い点] おぉぉ、この詩、とても好きです。 心の穴との向き合い方をしみじみと考えさせられました。 ただ見てみぬふりで過ごすより、思い出で埋めた方が前向きで良いですね。 なななん様の考え方、素敵です…
[良い点] 開いた穴に思い出を入れる。 とても前向きで素敵な表現ですね。 これからも、応援しています!
2018/08/10 17:13 退会済み
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