スターリア王国 入国編 (5)
話の書き出しがむずしい○| ̄|_
お昼前、俺とトモキは女性陣がお昼の用意をしているあいだ、孤児院の子供たちと遊んでいた。
「こらー、まてーー」
「「「わぁーーーにげろーー!!」」」
子供たちと鬼ごっこをしていると、ふいに門から声が聞こえてきた。
「すみませーん!だれかいませんかぁー?」
「ユキト!子供たちは俺が見とくから門に行って話聞いてきてくれ」
「おっけー」
俺はトモキに子供たちを任せて門に向かうと、
そこには、透き通るような蒼い髪のショートカットに綺麗な羽の髪飾りをつけた同年代くらいの女の子が立っていた。
「えっと… 何でしょうか?」
「あ、私はディアナ・ブレイドと申します。
ヘスティーさんはいらっしゃいますでしょうか?
ディアナが来たとお伝えいただければわかると思うんですけど…」
「あ、はい。少々お待ちください」
俺がヘスティーさん(?)って人を探そうと後ろをむくとシスターさんが立っていた。
「あらぁ〜 ディアナちゃんじゃな〜い。
今日も来てくれたのね?」
「はい!私も子供たちが大好きですから!」
どうやらシスターさんの名前はヘスティーと言うらしい。
そう言えば自己紹介してないな…とか考えていたらこちらを向いてヘスティーさんが喋り出した。
「あ、そう言えば紹介がまだだったわね?
こちら、今お手伝いして頂いている冒険者さん」
まだ名前も言ってなかったので、名前を伝えることにした。
「はじめまして!ユキトって言います。
気軽に”ユキト”とお呼びください」
「ユキトさんですね?よろしくお願いします」
「ほかにも冒険者さんが来ていただいているから、自己紹介はお昼ご飯の時にまとめてしましょ?
ディアナちゃんもお昼まだでしょう?一緒に食べましょ♪」
「はい。では、お言葉に甘えさせて頂きます」
そうして昼食の時に俺たちは簡単な自己紹介をすることにした。
話の中で俺から時計回りに自己紹介することになった。
「では、まずは俺から… さっきも言ったけど俺はユキトって言います!最近冒険者を始めました。気軽にユキトって呼んでださい!」
「次は私ね? 私はトウコと言います! さっき話してたユキトの妹です! よろしくね?」
「じゃあ、次は私だね? 私はユイって言います! 私も冒険者を始めたばかりでみんなとパーティを組んでます! よろしくね?」
「次は俺だな? 俺はトモキだ! 俺も気軽にトモキって呼んでくれ、俺含めてこの4人でパーティーを組んでる! よろしく!」
「うん、みんなよろしくね。
私はこの孤児院の管理をしている、ヘスティーと言います。
冒険者の皆さんは短い間だけどよろしくね?」
「では、最後は私ですね?
はじめまして、私はディアナ・ブレイドと申します。
私は、春休みのあいだはこちらでお手伝いさせていただいていますので、見かけたら気軽に話しかけていただけると嬉しいです」
「春休み?」
「そうよ〜 ディアナちゃんは、あの王立学園の生徒さんなのよ〜 すごいでしょう?」
この王国には、セラフィ王立学園と言う全寮制の学校があり、すごいお金か学力が必要なので、貴族や大商人などのお金持ちの人か稀に特待生として選ばれた人しか入れないと言われているエリートのいるところだった。
ちなみに、季節や休みの制度などは日本とほぼ同じだ。
「えっ! じゃあディアナさんって貴族さんなの?」
「あ、いえ、私は貴族というわけでは…」
「ディアナちゃんは自力で入った特待生なのよ?」
ふふっと笑いながらヘスティーさんが教えてくれた。
ディアナは、学力のみで特待生になりながら常に成績はトップを誇ると教えてくれた。
「ディアナちゃんすごい! すごい頭いいんだね」
「い、いえ… 新しいことを知るのが好きで勉強していただけですので…」
「それでもすごいよディアナさん! はぁ、私も学園の中に入ってみたいなぁ」
「学園の中に入るだけでしたら、丁度1ヶ月後に学園祭がありますので、その時なら入れますよ?」
「それって誰でも入れるの?」
「生徒が招待した人か学園が招待した人なら可能なので、来ていただけるなら是非招待させて頂きたいです」
「ほんとに!? やったぁー、約束だよ?」
「はい! 約束です!」
こうして俺たちはディアナと言う異世界に来て初めての友達と一ヶ月後にこの世界の学園に行くというイベントができたのだった。