~序章~ 異世界転移しました
初めまして!今回初めて投稿させていただきます。篠宮雪音です!
つたない文章ですがよろしくお願いします!
その日、俺たちの日常は消えた・・・・・・
「おにぃちゃーん。早くしないと遅刻するよー」
いつも通り妹の叫び声で目を覚ます。
「あぁ、今行く」
下に降りると ポニーテールに幼い顔立ちのいつもと変わらぬ可愛い妹がいた。
「今日も可愛いな」
「今日も何言ってるのよ/// 早く行くよ!」
なんて言いながら、二人そろって家を出る。そのまま学校に向かっているといきなり背中を叩かれた。
「おは〜、今日も仲いいねー」
そう言って背中を叩いてきたのは、天然パーマに端正な顔立ちをした俺の親友の智樹だった。
「もう!お兄ちゃんを叩かないでっていつも言ってるでしょ!」
「まぁまぁ、そこまで痛くしてないから許してくれよ!なっ?」
そういいながら妹に手を合わせる智樹にまぁいいけどと言って笑う妹の冬子。
あぁこんな日常が続くといいなとなぜだか分からないが最近よく思う。 そうこうしているうちに俺たちは学校に着いた。
「お兄ちゃん達!また昼休みに屋上ね」
「あぁ、また昼休みに」
「おっけー、またねー」
妹と別れた後に教室に入るとそこには黒髪ショートカットで可愛い顔をした俺たちの幼馴染の優衣がいた。
「おっはよー!今日も二人そろって登校とは仲がよろしくて羨ましいな!いいないいなー」
「へへーん、だろー? 何てったって俺たち親友だからなー」
「まぁね」
「えーわたしはー」
「もちろん親友だぜ」
「あぁ そうだね」
そんな話をしているとチャイムが鳴り俺たちは席に着く。
「みんな席に着けー、ホームルームだが今日の連絡は無い!まぁそれぞれ一時間目の準備をしておくように 以上」
気怠そうにそう言って出ていったのは、担任の竹本春奈先生 通称(はるちゃん)である。
そしてあっという間に昼休みになり俺たちは約束の屋上に向かっていた。
「あー今日のお弁当の中身は何だろう、いまからたのしみだよぉー」
「俺も早く昼飯が食べたいぜ」
「妹も待ってるだろうし、早く向かおうか!」
ドン!という音をしてぶつかってきたのは、小学生に見えるくらいちっさい女の子だった。
「あっ…すみません…急いでいたもので」
「こちらこそすみません…大丈夫ですか?」
そう言って俺は少女に手を伸ばすが少女はそれ以上何も言わずに走り去って行った。
「俺、何かしたのかなぁ」
「さぁ・・・それは知らねぇけど早く屋上に行かねぇと冬子ちゃん腹を空かせてまってんじゃねぇの?」
「それは大変だよ! 早く屋上に行かなきゃ」
俺たちは急いで屋上に向かいドアを開けた瞬間冬子の怒鳴り声が聞こえる。
「ちょっと遅いよお兄ちゃん!いつまで待たせるのよ!」
「ごめんごめん、ちょっと人にぶつかっちゃって…」
「小学生くらいちっさな女の子がぶつかってきたんだぜ?」
「あの子、すごい急いでたみたいだからすぐ走り去って行ったの」
事の経緯を説明すると俺に向かって妹が聞いてきた。
「え?その子って金髪で大きなリボン着けてた?」
「あぁ、そうだけど知り合いか?」
「この前転校生が来たって話したでしょ? その転校生がそのいつも急いでてよく人とぶつかる森谷翔子っていう子よ」
「そうだったのか・・・後で教室であったら謝ってたと言っといてくれないか?」
「うん、わかった!」
「よし! 話が終わったんなら早く昼飯食べようぜ」
「そうだよ! もう時間もないしはやく食べようよ!」
そうだなと言って
俺たちがご飯を食べようとしたとき・・・・・・
当たりが急に風が強くなったと思うと、
ゴォーーーーというけたたましい音とともに空に大きな穴(?)のような大きなものが現れた。
そしてそれは音を立てながら俺たちを吸い込もうとしていた。
「ちょ、なんなんだよあれ」
俺達が吸い込まれそうになり焦っている時に校内放送が聞こえてきた。
『外に出ている皆さんに連絡します。原因不明の暴風が起きています。今すぐ外にいる方は校内へ避難してください。繰り返します。外に出ている皆さんに連絡します…………』
「今の放送聞いたか?あれに吸い込まれないようにしながら校内へもどるんだ!」
「そんなこと言ったって、今掴まっている物を話したら吸い込まれるぞ!」
「でも、このままじゃいずれ私たち全員吸い込まれちゃう!」
こんなことを言っているうちにも空の穴の吸い込む力はどんどん強くなり、4人はいよいよ耐え切れずに空の穴に吸い込まれてしまった。
「いってててて・・・ここはどこだ?」
目を覚ました俺の目の前にはあたり一面の草原が広がり、空にはもうあの穴はなく、周りには俺と一緒に吸い込まれた3人がいた。
「そうだ!みんなが無事か確認しないと」
そう思い隣に倒れている妹たちに声をかけていく。
「おいっ大丈夫かみんな! 大丈夫なら返事をしてくれ!」
俺の問いかけに3人は目を覚ました。
「私たち助かったの?」
「雪人!お前も無事だったんだな、よかった」
「ん~、ここはどこ? あれ? 私何があったんだっけ」
起きた3人はそれぞれ疑問を口にする。
だから、俺の考えを答えてみた。
「とりあえずは、助かったと思っていいと思う。だけど…俺たちが昼休みに吸い込まれた穴は消えていることから俺たちに戻る手段はないと思うし。ここがどこかもわからない・・・・・・」
それに、ここは俺たちのいた世界とは違うと思う・・・・・・
そして、この出来事をきっかけに俺たちは異世界で生き…様々な事件に巻き込まれることになるとはその時はまだ知らなかった。