番外 マーガレット ミッチェル 「風と共に去りぬ」
【あらすじ】
アメリカ南北戦争時代、大きな農園に生まれた娘、スカーレット・オハラは、恵まれた美貌と安定した経済力で、不自由のない生活を送っていた。
けれどスカーレットがずっと思っていたアシュレーは、別の女性メラニーと結婚してしまう。やけになったスカーレットは、彼への思いを持ちながらも、他の男性と結婚する。
そんな中、南北戦争が始まり、アシュレーも戦地へ赴く。彼から妻のメラニーを託されたスカーレットは、戦争時代をしたたかに生き抜く。
「映画じゃん!」
「原作ありますよ」
「え? そうなの?」
「俺も原作読んだことなくて、映画のイメージなんですけど。大筋は変わらないはずです」
「私どっちも見たことない。でもあれでしょ? 丘の上で『私は死なない!』って叫ぶやつ」
「…まあイメージとしては間違ってないです」
「それこそ怖いじゃん。さっき『阪急電車』の登場人物を怖いとか言ってたくせにー」
「そうですね。ただ、スカーレットは一途な面もあって、そこが魅力的ですね。最初に好きになった人を、かなわないとわかっててもずっと思い続けるんです。彼の奥さんに妙になつかれて、嫌々ながらも面倒見たりして、可愛いところもあって」
「そうなんだー。そういうキャラとは知らなかった」
「男性を振り回す女性なので、同じ女の人から見るとあまり好かれないかもしれないですね。俺なんかスカーレットになら振り回されてもいいかなとか思いますけど。美人だし」
「おお。意外な発言。バイト君、亭主関白っぽいのに」
「…そうですか。そんなことないですよ」