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喜楽堂書店通信  作者: 香南
カッコイイ女性が出てくる本
3/8

第四位  有川 浩 「阪急電車」

【あらすじ】

 阪急電車今津線を舞台にした、連作短編。駅ごとに主人公が入れ替わり、リンクしていく構成。結婚準備中に、婚約者に浮気をされ、報復を計画する女性、ちょっとあほな社会人の彼氏がいる高校生、ママ友との関係に悩む主婦。日常にあるさまざまな人の機微を描いた物語。短編のタイトルは、各駅名になっている。




「四位はこれです!」

「図書館戦争と同じ作者ですよね。だいぶイメージ違いますね」

「私も意外だった。いい意味で裏切られたね」

「っていうか、ばらっと見ただけですけど、この最初の方に出てくるウェディングドレスの女性、すごいですね」

「でしょ! この話は、かっこいい女性が多く出てくるけど、一番は彼女だと私は思うね」

「怖いですけどね」

「ちょっと! ちゃんと内容読んでから言いなよ!相手の男のぐだぐたぶりと来たらひどいんだから!」

「…すいません、ちゃんと読みます」

「あとは、物語の中にちらちら出てきて、登場人物達にアドバイスする、年配の女性もいいんだよね。この人は、さっきの女性みたいに、きりっとしたかっこよさとはまた違って、穏やかだけど芯が強いみたいなかっこよさだね」

「短編連作ですけど、主人公はみんな女性?」

「ううん。男性もいるよ。でも女性が多いね。バイト君は女性主人公だとあんまり読まないかな」

「そんなことないですよ。図書館戦争読みましたし」

「阪急電車もナイスな男性キャラ出てくるよー。正直かっこいいとは言いがたいんだけど」

「ぐだぐだ男も出てくるし?」

「それはほんとにだめ男だよ! 私的にえっちゃんの彼氏はいいねー」

「えっちゃん…わからないですけど、作中のキャラクターですよね」

「高校生のえっちゃんと、ちょっとあほな社会人彼氏の話があるんだ」

「あほな彼氏がいいキャラ?」

「いいよー。なんか優しいし、やりとりがほんわかするー。けっこう好み」

「え! 好み?」

「ちょっと、そこでなんでそんな驚くの?」

「いえ…店長に好みなんてあったのかと」

「なにそれー私にも好みくらいあるよ。まあそれはともかく、男女問わずいいキャラが出てきて楽しい短編集だね」

「…そうですか」

「あと、これは短編連作だから、最後にこれまで出てきたキャラクターがつながる場面があって、そこがいい。たまたま駅ですれ違っただけの関係でも、人生に影響を与えることもあるんだなあなんて思う」

「関西ならではって感じがしますね。東京なんかだと、人同士そんな余裕もないでしょ。田舎だと、そもそも駅に人がいないし」

「いきなり現実的な話になったな」

「駅ですれ違って、それが運命の出会いとかあり得ないでしょ漫画じゃあるまいし」

「誰もそこまで言ってないじゃん。てか、何怒ってんの? なんか電車で嫌な思い出でもあんの?」


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