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3 回避
煌々とした月光の下で私の裸体を見た男達は
「な、なんだこれ」
「やっぱり魔女だ」
「化け物だ」
「呪い殺される」
口々に叫び、転げるように逃げて行く。
…とりあえず助かったみたい。
寒いから温泉戻ろ。
しかしいくら私の体が傷だらけだとはいえ、あのいい様はひどいなぁ…
私の体にはたくさんの傷がある。
大病と薬の副作用によるものだ。
皮膚は弾力を失い、裂けてはひきつれ、怪我や治療の痕がケロイドになって残っている。
とても30代とは思えない。80代のおばあちゃん並みにしわしわで、その上痛々しい痕がたくさんあるわけだ。
だからどん引きはわかるけど、
そのおかげで助かったわけだけど、
それにしてもひどい言われようだ。
地味に落ち込むよ。