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2 危機
無理やりを連想させる表現が含まれます。ご注意ください
とりあえず夜が明けてから助けを求めに行こう。
でも寒いし温泉の中で一晩いるにしても寝れないなぁ~
などと悩んでいると、
人の話し声がしてきた。
やった!助かる!
話し声はすぐ大きくなる。
複数の男性の声。
私、今裸だよね?
服はまだ濡れてるし寒いしどうしよう!
茂みがガサガサしだして、焦った私はとりあえず岩陰に体を隠した。
「川じゃねぇじゃんか」
「水と食いもんどうすんだよ」
言い争っている男達はすぐに私に気づいた。
「なんでこんなところに人が?」
「おじょうちゃん、一人かなぁ?」
「こんなところで何してるのかなぁ?」
「あ…」
下品な声色に思わず後ずさりする。
そのせいで、肩が露わになった。
「おじょうちゃん裸なんだねぇ」
「近くに誰もいねぇよな?」
「止めろよ!死の水に入ってるなんて人間じゃない!」
「女は女だろ」
なんて私は馬鹿なんだろう。
ずいぶん大柄な男達に私はあっという間に捕まえられた。
「ちっせえな。まだ子どもだな」
「でも出るとこ出てるぜ」
「明るいとこつれてけよ」