光と闇
深い闇の底に突き落とされたときから
僕の魂は汚れてしまった
雑音ばかりの静寂の中で
汚れた光を放ち続けていた
光を失えば命が尽きることも
おぼろげながらわかっていた
だから例え汚れた光であっても
放つよりほかなかった
僕の光は夜空の星ひとつのような
ちっぽけな光だった
でも大きな 静かな闇と
懸命に闘っていた
不安と恐怖と戦慄
それだけの言葉を並べれば充分だった
僕はただひたすら怯えながら
そんな自分を隠していた
僕は光を失わなかったが
光は本当の僕を失った
汚れを知らない純粋な魂は
無の一文字へと化してしまった
もとは光だった闇たちと
闘う日々だけが残った
僕の心は闘ううちに
汚れの度合いを増していった
僕の光が誰かの闇になることも
随分前から感じていた
傷つけあうという悲しい運命を
全ての魂は背負っていた
むろん僕の汚れた魂も
その暗い宿命を背負っていた
誰かの光である闇に
負けるわけにはいかなかった
あれから長い時が経ったが
僕はまだ闇の中にいる
何が正しいことなのか
その答えを探し求めている
汚れてしまった魂を
自らの涙で清めようとしている
そうして僕はまだひたすら
光り続けている
光り続けている