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はじめに

 ストーリーとして最低限のオチもついていない、とりとめのない話をWebにあげるのは公害だという論を聞いた事がある。確かに、そのとおりなのかもしれない。一方で、事前に警告すればガミガミしなくていいじゃん、と脳みその反対側で思ってみたりもする。

 文豪、夏目漱石の短編集に「夢十夜」という作品がある。十個の夢の記録集みたいなもので、きちんと物語の形をなしたものから、一見すると全くオチのないような話まで、支離滅裂な様々な夢の状況が時に幻想的、時に怪奇的に記されている。でも、さすが大文豪の書く文章のせいか、私はこの「夢十夜」という作品を飽きずに楽しんで読むことが出来た。「へー、あのひげのおっさん、こんなこと考えていたんだぁ~」と明治期の東京・本郷界隈へ想いをはせる。


 本題はここから。実は私は、周囲の人よりよく寝ていて夢を見るようだ。強く記憶に残っている夢が多いわけではないが、とにかく二日に一度は、起床時に夢を見た記憶の残滓が脳に巣食っている。夢で活動的に動きすぎ、朝起きるとひどく疲れてしまっていることなどしょっちゅうのこと。実は夢の中の活動的な自分が存在する世界こそ実在し、重く気だるい嫌気のさす日中の世界こそ夢なのではと真面目に葛藤した事もある。

 そういうわけで、よせばいいのに文豪の真似をしてやってみた、夢晒し。私は中等遊民というHNでなろうで活動しているが、夏目漱石は「高等遊民」という階層の人間を主人公に置いている事が多い。一方、リアルな私の精神は完全に「遊民」のそれである。(食うために働きながら、労働を心の底から憎悪している)

 実力や有様を考えれば下等遊民と自称したいところだが、一応、両親には最低限の高等教育は受けさせてもらったので、まぁ自称中等が妥当かなぁ、と。

 そんな中等の腐れ遊民が、明治の文豪に挑戦するわけで、他人様から見れば片腹痛いことこの上ないだろうが、面の皮を厚くして、晒してみよう夢十夜。

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