視線<200文字>
その人は泣いていた
だから声を思わずかけてしまいそうになった
「それでもかけなかったんだろう?」
その人の後ろには必死にしがみ付いている人が居たから
こっちを睨み付けながら、声をかけるなと脅すように
「どんな人だった?」
女の人だった
その人に絡みつくように白い腕が伸びていて、恐ろしく綺麗な手をしていた
「顔は」
それが、見えなかった
「睨み付けていたのに?」
顔全体は霧状の黒い影が蠢いているだけ
だけど
見てる
僕をずっと
その人は泣いていた
だから声を思わずかけてしまいそうになった
「それでもかけなかったんだろう?」
その人の後ろには必死にしがみ付いている人が居たから
こっちを睨み付けながら、声をかけるなと脅すように
「どんな人だった?」
女の人だった
その人に絡みつくように白い腕が伸びていて、恐ろしく綺麗な手をしていた
「顔は」
それが、見えなかった
「睨み付けていたのに?」
顔全体は霧状の黒い影が蠢いているだけ
だけど
見てる
僕をずっと
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