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面倒くさがりの飲食店店員(女)の日常  作者: 美月


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自分の人生の舵は自分が握る

 午前中、空き。珍しいシフトだ。基本的に、私は朝から入ることが多かったりするのだが。

(明日から、店長復帰かぁ)

 膝のことで手術と入院をしていた店長が店に帰ってくる。

 ただ、私は社長から言われた。

 流石にいきなり復帰して一人の時間を増やすのは大変だろうから、できる限り店長一人の時間を減らすシフトを組む、と。

 と、いうことで。店長復帰前とはまるで違ったシフトがしばらく続きそうである。

 店長がシフトに入っている時は基本的に夕方の17時や18時からのシフトが多かった。

 今回は16時シフトと、少し時間が早めに設定されている。

 おそらく、二人分とまではいかないだろうが、そこそこの仕事量になると予想される。

 たとえ店長であっても、三ヶ月空いていると、仕事の勘は鈍っていると思う。覚えていた身体の動きを思い出す期間が必要になるのだ。

 体力や痛みが出ないかの問題もある。

 まぁ、こればかりはどう転がるか、私にわかるわけではない。

 あまり悲観的にならず、自分のやるべきことに集中しようと思う。


『しっかりしないと』


 そんな言葉がいつも思い浮かぶ。

 しっかりしないと、迷惑をかける。

 ミスをする。

 ちゃんと仕事を回せない。

 そんな不安がいつもどこかにある。

 やっとわかった。私はどこかで自分の能力は低いと思い込んでいた。

 けれど、それは私の思い込みで他の人からみた私の評価は違う気がする。

 実際に助かっているという声もあった。

 それなのに、その評価を素直に受け取れない。

 ただ、それは自尊心が低いわけじゃなくて。

 比較対象が今の自分より上の人を見ているからなのだと思う。

 あぁ、だから。いつでも私は「未熟な自分」を見ていて、「すごい自分」がいることにちゃんと気づけてない。いや、気づいていて、認めていない。

『自分ができることは、誰にでもできる』

 捨てるべきは、きっとそんな思い込み。

『私がやれていることは、ちゃんとすごい』

 そっちに切り替えたいな。そっちに切り替えられればきっと。

 扉が開く気がする。自分の人生の扉が。

 ただ、認めるだけ。それだけのことが、やけに難しく感じてしまう。

 自分を未熟だと言い続けるのは。

 もっと良くなる、良くなれると自分を信じているが故に。

 変化し、成長して。進化したいのだと思う。


『どうして? どうして、わざわざ自分から苦しいところに行こうとするの?』


 そんな自分への疑問。


『わからない。だけど、そっちの方が「わくわく」する。だから、そっちに進みたいの』

 

 そんな自分への自分なりの答え。


『・・・・・・それなら、仕方ない、ね。「わくわく」するなら。それがあなたの選択なら』

 声が途切れる。不安や恐怖はある。けれど、進む方向は「わくわく」する方向へ。

 自分の人生の舵は自分が握る。

 それが自分の人生を生きるってことだと思っている。

 さて、今日はここで筆を置こう。

 つづきは、また明日。



 

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