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修復ギフト持ちの貴族の息子でしたが追放されました  作者: ヒコしろう


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第94話 パスからの

何とかパーティーも終わった翌日、マルダート男爵家へカサールの町で作った誰でも乗れるタイプの新型ゴーレム二体を納品するイベントが新町のゴーレム工場であり、何故かそのままマルダート男爵家ご一家とカサール子爵様親子が我が家にやってきている。


ちなみにではあるが、昨日のベルの件は彼女がいきなり、


「可愛いお嬢さんは婚約者か何かか?」


と聞かれて、ライト兄さんとイデアさんのアレから女の子チームは我が家の奥様チームからアレやコレやと男女の馴れ初め等を聞いていたのを見かけていたので、ベルの脳内で色々と妄想が暴走したのだろう。


『まぁ、ベルも恋に恋するお年頃か…ウ○コの話ばかりしていたボクっ娘だったのに…』


と、彼女の成長を喜んでいた僕に、クリスト様が、


「ベルちゃんと婚約するならこのパーティーで発表するかい?」


などと、絡んできて大変面倒だったのであるが、お世話になっているクリスト様に向かって、


『誰がいじってくれとんねん!』


と戦争の際に、


「戦地に近い町の代官の息子に娘はやれん!」


と破談になり、その後戦争でそれどころで無くなり、独り身のまま現在に至るクリスト様に心無いツッコミを入れる訳にも行かずに堪え忍んだのであるが、パーティーが始まる頃には何時ものベルに戻っていたし、本日もマルダート男爵家の娘さんとキャッキャウフフと元気に遊んでいるので、その話題には触れない事にして、僕はゼルエルガさんに、


「マルダート男爵家のお嬢様は魔力操作の試験は大丈夫だったんですね」


と話題を振ると、ゼルエルガさんは、


「流石は王都の学校でも頑張って魔法の訓練をされていたらしく、一発でしたよ」


と、我が家の居間にてカサール子爵様達とお茶を楽しみながら答え、それを聞いた我が家の男の子チームのデニス君は、


「凄い、オイラなんか1ヶ月近くかかってようやくだったんだ…」


と、お嬢様を尊敬していたのであった。


現在はカイン君達と同じく、『成長したら正式な魔力供給魔道具を作る』という事で、練習用の魔力供給魔道具を作り置きしてあるパーツを組み合わせて仕上げているのを待っている時間であり、


「先ほど見た新型ゴーレムですが…」


とマルダート男爵様がゴーレムについて聞いているのをクリスト様が、


「あれには盗難防止機能がついていて魔力を流す回路の一部である鍵を刺さないと指令が出せなくて…」


などと、新型ゴーレム作りにも参加しているので詳しく説明しており、カサール子爵様が、


「骨のある奴を何人か乗り手として町によこせば鍛えてやるぞ!」


などと、パイロットの育成担当としと楽しげに笑っているのである。


先ほどのゴーレムの納品セレモニーにてマルダート男爵家に嫁に行った娘や孫娘にゴーレム乗りとしてチヤホヤされたので御満悦なカサール子爵様が、


「あとはクリストに嫁が来て後継ぎでも出来ればなぁ」


とわざとらしくクリスト様に絡み、クリスト様は、


「父上、心配せずともラルク殿が町も落ち着いたから妹のクレアと沢山後継ぎを生んでくれるでしょう…」


と呆れながらも義理の弟に後継ぎ問題を丸投げし、娘と共に我が家のちびっ子達と戯れておられるマルダート家に嫁いだクレア様に、


「カサール家は兄上が頑張って下さい!」


と釘をさされていたのであった。


『やーい、やーい、昨日僕をアレほど弄ったバチがあたってらぁ』


と思って眺めていた僕であったが、


『でも、クリスト様ってカサール子爵様よりも気は利くし、男前なのに…』


と、モテない理由が無い事に首を傾げていると、クレア様が、


「長年カルネ男爵家のヘチャムクレに言い寄られて女性が苦手なのは知っていますし、唯一気が合った子爵家の令嬢からは婚約破棄…兄上の気持ちも解っているつもりですが…そうだ、私達が避難していた町の隣に…」


と、知り合いとのお見合いを薦めているのだが、


『えっ、今…なんか凄く聞いた事のある名前が…』


と、思った僕が、


「カルネ男爵…」


と呟くと、クリスト様が、


『しまった!』


みたいな顔をした後に、僕に向かいタメ息混じりに、


「そうなんだ…昔、同じ派閥で年齢もソコソコ近くて…例の聖女と呼ばれていた女性に執拗に…」


と白状したクリスト様は、


「我が家の因縁に巻き込まれたジョン君にどうやって説明しようかと…」


申し訳なさそうに頭を下げるが、聖女様が僕たちを殺そうとして返り討ちに合い教団諸とも潰された事を知らない妹さんは、兄であるクリスト様からベーレダンジョンでの一件を聞いて、


「何が聖女よ、あの性格まで醜い女…天罰よ、天罰…昔パーティーなんかで兄上の事を好きになりそうな令嬢に片っ端から因縁をつけていた罰!」


と、これぞカサール子爵様の娘感100%で父親そっくりにウヒャウヒャと笑い、流石に旦那さんだけでなく父親であるカサール子爵様まで、


「これ、クレア…」


と注意する程であった。


『余程嫌いだったんだな…』


と、僕があの時のズングリムックリ聖女を思いだしていると、クレア様はチラリとゼルエルガさんを見たかと思うと、急に、


「あの…ゼルエルガ先生は彼氏等は…」


と質問し、ゼルエルガさんがお茶を吹き出して、


「な、なんですか急に…」


と慌てている。


クリスト様も慌てながら、


「クレア!」


と止めようとするが、カサール子爵様まで、


「ゼルエルガ殿、女性の目線から見てウチの息子なんて…どうですかな?」


などとゼルエルガさんに質問しはじめ、面白いモノを見つけた居間の皆が興味が無いフリだけして耳をこちらに向けているのを感じる。


ゼルエルガさんは、少しモジモジしながら、


「まぁ、人とあまり関わらず魔法だけに専念し婚期を逃した私の意見など参考にならないでしょうが…」


と前置きしていると、いくら優等生とはいえやはり男の子であるカイン君は男女のこういった話には疎いらしく、


「師匠は、クリスト様がゴーレムを操っている姿が凛々しいって言ってましたよ」


と、師匠の呟きを暴露してしまい、カサール子爵様と娘のクレア様に、


「ナイスアシスト!」


と褒められ、師匠からは、


「カイン!」


と真っ赤な顔で叱られてしまい、


「えっ…えぇ…」


と困惑しているカイン君にメリーさんがソッとお菓子を提供しながら、僕に、


『こちらのフォローはお任せを…』


みたいな顔で頷いていたのであった。


カイン君の無意識に出したパスによりこのクリスト様とゼルエルガさんのお話は大きく前進し、カサール父と娘による包囲網に負ける形で、ゼルエルガさんが、


「私…魔族ですが…」


といっても、父と娘は、


「問題ないです」


と返し、ゼルエルガさんは、


「しかし、まだまだ寿命はあるとは思いますが70歳近いですよ」


と申し訳なさそうに答えると、クリスト様まで、


「えっ、私より10歳は若いと思っておりましたが…」


などと驚き、その言葉を聞いたゼルエルガさんは、いつもの冷静なキャラクターを何処かに落として来た様に、


「そうですよね…普通の獣人族や人族の倍以上生きるとはいえ、70歳手前の行き遅れなんて…」


と、早口で話す彼女にクリスト様は、


「いえ、そうではなく余りにもお若く見えたので40手前の私が仲良くさせて頂くとゼルエルガさんの縁談に悪い影響が出るかと…そうですか…歳上でしたか…」


と噛み締める様に言うと、ゼルエルガさんは、


「そうですよね、30程も歳上ですからね…嫌ですよね…」


と少し残念そうにしているのを見て、カサール子爵様と娘のクレア様が無言でクリスト様に、


『イケ!』


とばかりに圧をかけながら見つめてる。


すると、クリスト様は、


「私はその…年下の方に付きまとわれた過去がありまして…歳上がタイプと言いましょうか…どうでしょう一度静かな場所でお食事でも…」


とゼルエルガさんにデートのお誘いをした途端に、居間の女性陣が、


「ヤッター!」


とお祭り騒ぎであったが、やはり恋愛には疎いのか我が家の男の子チームと幼子チームだけは話題について行けてない様子でポカンとしていたのであったが、その時に僕は見てしまったのである。


カイン君が小さくガッツポーズをしていたのを…


『全て計算した上でのパスだったのか…カイン君…恐ろしい子…』



読んでいただき有り難うございます。


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頑張って書きますので応援よろしくお願いいたします。


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