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高1・冬休み:喪失の光と、聖夜の誓い

第1部:ぎこちない序曲


十二月の下旬、終業式を終えた学校が静けさに包まれる頃、俺たちの短い冬休みは始まった。

しかし、その始まりは決して穏やかなものではなかった。

あの日――神楽坂悠人との対決の末に、見附が俺の前から逃げ出してしまったあの日から、俺と彼女の間には分厚く透明な氷の壁ができてしまっていた。


冬休みに入って二日目の昼下がり。俺は自室で一人、出口のない思考の迷路を彷徨っていた。

彼女はなぜ逃げたのか。俺の言葉の何が、彼女を傷つけたのか。分からない。俺の論理的な思考は、こと彼女の心に関わる問題の前では驚くほど無力だった。

そんな膠着状態に風穴を開けたのは、やはり雨宮玲奈だった。


「やれやれ。見てられないわね、あんたたち」

温泉旅行から帰ってきたばかりの彼女からの電話は、尋問官のように厳しかった。

「どういうことか説明しなさい、落田心一」

俺が一部始終を話すと、受話器の向こうで玲奈は宇宙の真理に触れたかのような深いため息をついた。

「……はぁー……。なるほどね。……あんたって本当にどこまで鈍感なのよ」

「何?」

「いい? よく聞きなさい。千明はね、ようやく自覚したのよ。あんたへの自分の気持ちの正体に。そしてそのあまりにも大きすぎる感情に、どうしていいか分からなくなってパニックになってるだけ。分かる?」


玲奈の解説は俺にとって青天の霹靂だった。千明が俺を?

夏祭りの夜から俺たちが互いに意識し合っていたことは分かっていた。だが、彼女のあの極端な拒絶の態度はそれとは結びつかなかった。


「……だが、それならなぜ逃げる必要がある」

「馬鹿ね。あんたは自分の気持ちを論理で固めて武装することができるでしょ。でもあいつは違うの。感情が全部剥き出しなのよ。自分の心臓が光って見えるようなあいつにとっては、恋心なんて制御不能の爆弾みたいなものなの。怖いに決まってるじゃない」


その言葉は俺の頭をガツンと殴りつけた。

そうだ。俺は忘れていた。彼女がいかに繊細で、そして脆いガラス細工のような心をしているのかを。俺は自分の想いを伝えることに必死で、彼女がそれを受け止める準備ができているかなど、まるで考えていなかった。


「……じゃあ、俺はどうすればいい」

「決まってるでしょ。あんたが腹を括るのよ」

玲奈はきっぱりと言った。

「あいつが逃げられないように、ちゃんと真正面から向き合ってあんたの言葉で捕まえてあげなさい」


半ば玲奈に脅される形で、俺は千明を近くの図書館に呼び出した。玲奈も「監視役」としてついてきている。

三人で自習用の長机に向かい合う。俺と千明の間には、玲奈が仁王立ちのように座っていた。

気まずい沈黙。聞こえるのはページをめくる音と、玲奈のわざとらしい咳払いだけ。


「……あの」

先に口を開いたのは千明だった。

「……ごめんなさい。この前は、急に逃げ出しちゃって……」

「……いや」

俺は首を横に振った。

「俺の方こそすまなかった。お前の気持ちを考えずに、勝手なことを言った」


そこでまた会話が途切れる。

玲奈が「はぁ……」とこれ見よがしにため息をついた。

「あんたたちねえ。まあいいわ、今日のところは顔を合わせただけで上出来としといてあげる。じゃ、私は用事があるから」

言うが早いか、玲奈は嵐のように去っていった。残された俺たちは、さらに気まずい沈黙に包まれる。


「……寒いな」

俺は数分後、ようやくそれだけを絞り出した。

「……うん、寒いね」

彼女もそう答えた。

そのあまりにも当たり障りのない会話。だが、その一言を交わしたことで、俺たちの間の氷がほんの少しだけ溶けたような気がした。俺たちはその日、当たり障りのない話だけを少しして、別れた。

聖なる夜の魔法は、まだ俺たちには微笑んでくれないようだった。


第2部:道化師の、砕け散る心


俺と千明のぎこちない冬休みが始まって数日後のことだった。

クリスマスを間近に控え、街はプレゼントを求める人々でごった返していた。俺たち三人は、その喧騒の中を歩いていた。玲奈は従姉妹への贈り物、千明は両親へのサプライズプレゼントを探している。俺は特に目的もなかったが、この二人との時間に付き合っていた。


年の瀬のデパートは殺人的な混雑だった。俺たちは人混みをかき分けるように進んでいく。

その時だった。

「あれ……? 翼じゃない?」

玲奈がふと足を止め、ある一点を指さした。

その視線の先、デパートの入り口にある大きなクリスマスツリーの前で、一人の男が所在なげに立っていた。

佐々木翼だった。


だが、その様子は俺たちが知るいつもの彼とはまるで違っていた。

クラスのムードメーカーである彼の周りには、いつも人が集まっているはずだ。だが今、彼は一人だった。

そして何よりその表情。いつも太陽のように輝いているはずの彼の顔が、見たこともないほど暗く沈んでいた。


「……翼くん? どうしたの、一人で」

千明が心配そうに声をかける。

翼は俺たちの姿を認めると、一瞬驚いたように目を見開いた後、無理やりいつものおどけた笑顔を作った。

「おー、千明に玲奈じゃん! 心一もいんのかよ! 奇遇だなー!」

その空元気は誰の目にも明らかだった。


「待ち合わせ? 彼女さんと」

玲奈が核心を突く。翼には数ヶ月前から付き合っている他校の彼女がいた。いつも惚気話を聞かされていたから、俺たちもよく知っている。

「……おうよ! まあな! ちょっと遅れてるだけだって!」

彼はそう言ってへらりと笑うが、その目は全く笑っていなかった。


その時、俺は隣に立つ千明の表情が凍りついているのに気づいた。彼女は翼の胸のあたりを食い入るように見つめていた。

彼女には見えていたのだ。俺たちには見えない、彼の心の光が。


後から聞いた話によると、その時の翼の胸には、彼女が今まで見たどんな光よりも美しく力強い愛の光が灯っていたのだという。それは鮮やかで温かいピンク色の光。彼女への純粋な愛情と、会えることへの期待でキラキラと輝いていたという。


俺たちは翼のその痛々しい強がりを見て見ぬふりをし、その場を立ち去ることにした。

だがデパートの角を曲がったところで、千明が足を止めた。

「……ごめん、やっぱり気になる。もう少しだけ様子を見ててもいいかな」

彼女の真剣な眼差しに、俺と玲奈は何も言えずに頷いた。


俺たちは物陰から翼の様子を見守っていた。

彼は何度もスマホを確認し、落ち着きなくツリーの前を行ったり来たりしている。約束の時間をもう一時間以上過ぎているのだろう。彼の顔から徐々に笑顔が消えていく。


そして運命の瞬間は訪れた。

翼の視線の先、横断歩道の向こう側から一人の少女が歩いてくるのが見えた。翼の彼女だろう。

だが、その隣には知らない男が寄り添い、そして二人は親密そうに手を繋いでいた。


その光景を見た瞬間、翼の体が石のように固まった。

彼の顔からすべての表情が抜け落ちていく。驚き、困惑、そして絶望。あらゆる感情が彼の顔を駆け巡り、そして最後には完全な無になった。


その時、隣で千明が「ぁ……」と息を呑むのが分かった。彼女は自分の目を両手で覆い、小さく震えていた。

彼女は見てしまったのだ。人が心を失う、その決定的な瞬間を。


翼の胸に灯っていたあの鮮やかなピンク色の光。それが一瞬激しく明滅したかと思うと、バチッと音を立てて弾け飛んだ。そしてその色は、見るも無惨な泥のような濁った色へと変わり果てた。

それはゆっくりと消えていく諦めの光などではなかった。ガラス玉がコンクリートに叩きつけられて粉々に砕け散るような、暴力的で不可逆的な崩壊。

光は砕け散り、そして塵となって消滅した。

後に残されたのは、すべてを吸い込むような暗く冷たい「無」の空間。ブラックホールのような心の空洞だけだった。


翼は何も言わなかった。叫ぶことも泣くこともなく、ただ静かにその場に立ち尽くしていた。

やがて彼はゆっくりと踵を返し、俺たちとは反対方向へと歩き始めた。その後ろ姿はまるで魂を抜かれた操り人形のようだった。

いつもクラスの中心で太陽のように輝いていた道化師の仮面は剥がれ落ち、そこには空っぽの虚無だけが残されていた。

俺たちはただ呆然と、その光景を見ていることしかできなかった。

一人の人間の心が、死ぬその瞬間を。


第3部:空虚の恐怖、重なる心


佐々木翼の心が砕け散る、その瞬間。

そのあまりにも鮮烈な光景は、千明の心に消えない傷跡となって刻み込まれた。

あの日以来、彼女は明らかに口数が減り、その太陽のような笑顔にも時折暗い影が差すようになった。彼女は眠れない夜を過ごしているようだった。目の下にはうっすらと隈ができている。

俺は何も声をかけることができなかった。どんな言葉も、彼女が目撃してしまったあの絶望的な現実の前ではあまりにも無力に思えたからだ。


翼の失恋はすぐにクラスの知るところとなった。

だが当の本人は驚くほどいつもと変わらないように振る舞っていた。相変わらず馬鹿なことを言って周りを笑わせている。だがそれは痛々しいほどの空元気だった。

彼のその完璧な道化師の仮面の下にある巨大な空洞に気づいているのは、おそらく世界でただ一人、千明だけだった。


クリスマスまであと二日と迫った夜、俺は千明を近所の公園に呼び出した。

イルミネーションで飾られたきらびやかな街の喧騒から逃れるように、俺たちは冷たいベンチに並んで座った。

どちらともなく口を開かないまま時間だけが過ぎていく。


「……怖かった」

不意に千明がぽつりと呟いた。その声は冬の夜気のように震えていた。

「今まで見てきた光が消えるのとは、全然違った。諦めの光はゆっくりと燃え尽きる蝋燭の炎みたいだった。悲しいけど仕方のないことだって思えた。でも翼くんの光は……」


彼女はそこで言葉を切り、ぎゅっと自分のコートの胸元を握りしめた。

「……ガラス玉がコンクリートに叩きつけられて、粉々になったみたいだった。もう二度と元には戻らないって一瞬で分かった。あんなの……あんな終わり方、あんまりだよ……」


彼女の瞳からこらえていた涙が溢れ出す。

「私、何もできなかった。ただ見てることしかできなかった。落とし物なら探して返してあげられるのに。でも翼くんのあの砕け散った心は、もうどこを探したって見つからない。取り戻せない落とし物なんだって、思い知らされた……!」


そうだ。それがこの世界の、一つの冷徹な真実なのだ。

人の心は物じゃない。一度壊れてしまえば二度と元には戻らないものもある。

彼女のその万能にさえ思えた能力の絶対的な限界。それを俺たちは今、目の当たりにしている。


俺は何も言わずに彼女の隣に寄り添った。そして自分の経験を語り始めた。

神楽坂に心を消されかけた、あの日のことを。


「……俺も少しだけ分かる」

俺の言葉に、千明ははっとしたように顔を上げた。

「あの時、神楽坂に心を弄られた時、俺もああなった。翼と全く同じだ。心の中が空っぽになって何も感じなくなった。お前が目の前で泣いていても何も思わなかった。……怖かったよ。自分が自分でなくなっていくあの感覚が」


俺はそこで一度言葉を切った。そして彼女のその濡れた瞳を真っ直ぐに見つめて言った。

「だが俺は戻ってこれた。お前がいたからだ。お前が俺の名前を呼んでくれたからだ。……だから翼もきっと大丈夫だ。あいつの周りには、あいつのことを大切に思ってる仲間がたくさんいる。時間はかかるかもしれない。でもきっと、あいつはまた笑えるようになる」


それは何の根拠もない希望的観測だったかもしれない。だが俺はそう信じたかった。そして千明にも信じてほしかった。人の心の強さを。


俺の言葉に千明の嗚咽が少しずつ収まっていく。彼女は涙を拭うと、こくりと頷いた。


そしてその会話は自然と、俺たち自身の内側へと向かっていった。

翼の失恋。それは他人事ではなかった。俺たちの心にもまた、同じ脆さが存在していることを突きつけてきたのだから。


「……ねえ、落田くん」

千明が不安そうな声で言った。

「私のこの気持ちも……。いつか翼くんの光みたいに、壊れてなくなっちゃうのかな……」


彼女のその問い。それは彼女が俺に対して抱いている恋心のことだ。あの日自覚してしまった、あまりにも強くそして眩しい光。彼女はそれを失うことを何よりも恐れていた。


俺はその問いにすぐには答えられなかった。俺も同じ恐怖を感じていたからだ。

俺の胸に再び灯ったこの探究心の光、そして彼女への想い。この温かい光がもしまた何かのきっかけで消えてしまったら。今度こそ俺はもう戻ってこれないかもしれない。

その空虚の恐怖。


俺たちは気づいてしまったのだ。互いの存在がいかにかけがえのないものであり、そしていかに失われやすいものであるかということを。

その共有された脆弱性。そのどうしようもない恐怖が、俺たちの間にあった最後の壁を取り払った。

俺は意を決した。もう逃げるのはやめだ。


「……見附」

俺は彼女の名前を呼んだ。

「……クリスマスイブに、もう一度会ってくれないか」


その誘いが何を意味するのか、俺たちはもう分かっていた。

千明は一瞬驚いたように目を見開いたが、やがてその瞳に強い決意の光を宿してはっきりと頷いた。

「……うん」


聖なる夜が、俺たちの運命を決めようとしていた。


第4部:聖夜に誓う、不器用な永遠


そしてクリスマスイブの夜が来た。

俺は駅前の時計台の下で千明を待っていた。

昼間とは比べ物にならないほど街は光に溢れていた。行き交う人々は誰もが幸せそうに笑っている。その祝祭の空気の中で、俺だけがまるで断頭台へと向かう罪人のように緊張していた。


やがて約束の時間が来た。

雑踏の向こうから千明が現れる。白いダッフルコートに赤いマフラー。だが、その表情は以前とは全く違っていた。

そこに、もう怯えや戸惑いの色はない。ただ静かな決意だけがその大きな瞳に満ちていた。


俺たちはどちらからともなく歩き始めた。行き先は決めていた。

街の喧騒から少し離れた小高い丘の上にある展望台。そこからは眼下に広がる街のイルミネーションを一望できる。地元では有名なデートスポットだが、今はそんなことを気にしている余裕はなかった。


展望台には俺たちの他に誰もいなかった。

冷たい夜風が俺たちの頬を撫でていく。

眼下には宝石を散りばめたような光の海が広がっていた。


俺たちはしばらく言葉もなくその絶景を眺めていた。

そして先に口を開いたのは俺だった。俺はもう逃げないと決めたのだ。


俺は理屈っぽい自分のやり方で、彼女に想いを伝えることにした。それは俺にしかできない唯一の告白の形だった。

「……なあ、見附」

俺は眼下の夜景を見つめたまま言った。

「俺はこの数ヶ月、ずっと考えていた。お前の能力のこと、神楽坂のこと、そして俺自身の心のこと」


俺はこれまでの出来事を一つ一つ反芻するように語り始めた。

お前の不可解な行動に苛立ったこと。祖母のペンを見つけてもらった時の衝撃。玲奈の心の傷に触れたこと。祖母のテープを聞いて自分の道を見つけたこと。神楽坂に心を消されかけた恐怖。そして翼の心が砕け散るのを見た絶望。


「……俺はずっと論理と理性だけが正しいと信じてきた。感情なんて不確かで非合理的なノイズだと思っていた。だが、違ったんだ」


俺はそこで一度言葉を切り、彼女の方へと向き直った。

「俺が戻ってこれたのは論理のおかげじゃない。俺の心の奥底にあったお前へのこのどうしようもない執着が、俺を引き戻してくれたんだ。……俺がお前の隣にいる最も論理的な理由。それは俺の心が、魂が、どうしようもなくお前を必要としているからだ」


俺は彼女のその大きな瞳を真っ直ぐに見つめて言った。

俺の人生のすべてを賭けた言葉を。


「……見附。俺は、お前が好きだ」


その言葉が冬の夜空に静かに溶けていく。

千明は何も言わなかった。ただ、その瞳から大粒の涙がとめどなく溢れ出し、彼女の頬を伝っていった。

それは悲しみの涙ではなかった。安堵と、そして喜びの涙だった。


「……私も」

彼女は涙で濡れた声で、ようやくそれだけを言った。

「……私も、落田くんが好き」


彼女は自分の胸に手を当てた。

「ここにあるの。落田くんを思うとすごく熱くて眩しい光が。今まで私が見てきたどんな落とし物の光よりも強くて、かけがえのない私の宝物。……私、怖かった。この光がいつか翼くんみたいに壊れちゃうんじゃないかって。なくなっちゃうんじゃないかって」


「……ああ」

俺も頷いた。

「俺も怖い。俺のこの光がまた消えてしまうことが」


俺たちは同じ恐怖を共有していた。

そして、だからこそ。


俺は彼女のその冷たくなった手を、そっと握った。

「……約束しよう」

俺は言った。

「俺たちのこの光が永遠だなんて保証はどこにもない。明日には消えてしまうかもしれない。ガラス玉のように砕けてしまうかもしれない。だが、それでも」


俺は彼女の手を強く握りしめた。

「俺はお前の光を守る。神楽坂のような外からの力からも、そして俺たち自身の心の中にある脆さからも。お前が道に迷いそうになったら俺が羅針盤になる。だからお前も俺のそばにいて、俺の光を照らし続けてくれないか」


それは永遠を誓う言葉ではなかった。

むしろ、その有限性と不確かさを受け入れた上での不器用な誓い。

だが、それが俺たち二人だけの誠実な愛の形だった。


千明は涙を流しながら、満面の笑みで力強く頷いた。

「……うん!」


その返事を聞いた瞬間、俺たちの背後で教会の鐘が鳴り響いた。

聖なる夜を告げる荘厳な音色。まるで俺たちの門出を祝福するかのように。


俺たちはどちらからともなく顔を寄せ合った。

眼下には無限の光の海。頭上には満天の冬の星。

そして俺たちの胸の中にもまた、決して消えることのない温かい光が確かに灯っていた。


未来がどうなるかなんて分からない。

きっとこれからもたくさんの困難が待っているだろう。

だが、もう俺たちは一人じゃない。

二人で手を取り合って進んでいく。

光を探し、光を守り、そして互いの光を照らし合いながら。

長く、そしてどこまでも続いていくこの道を。

静かな聖夜に始まった俺たちの本当の物語が、今、その第一歩を踏み出した。

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