IFルート.周りを枯らす、毒の華
こういうの、アツくないですか?
はあ、今日もつまらない。
鍛練はし飽きた。勇者は皆弱い。
弟子は皆歯向かったので殺してしまった。
今日も金剛石に身を包んだ有無を言わない兵隊に
囲まれている。後悔しているか?まさか。
…これは、私が望んだことなのだ。
スースーは、私に歯向かったから、金剛石の兵隊に
殺された。
シーシーはどこかへ逃げ出した。
ネオは…どうしたんだったか。
…はっ。滑稽なものだな。世界を手に入れて、
考えるのは仲間のことばかり…
いや、あっちは仲間だと思っていないかもな。
そんな毎日に、転機が、訪れた。
リオナイトの血を継ぐ小娘が、勇者として現れた。
私がおば様だと言ってやると、とても驚いていた。
私は、この小娘を殺したくなかった。
だが、もう、何もかも遅かった、遅かったのだ。
小娘は、とっくに洗脳されていた。私を殺す意味?
そんなことは考えられない。
糞野郎どもの操り人形だからだ。
小娘は、才能が無かった。それにも関わらず、この
玉座の間まで来れたのは、小娘に打たれた大量の薬や、魔石のおかげだった。もちろんそれも抗えない。
朝焼けが綺麗な頃、私の腕を落とした小娘は、
あっさり死んだ。殺された。
ここは私の呪いの城。
私の罪を償うための場所。
寂しくて、辛い場所だ。
いや、待てよ。確か時空魔術に、時を遡るものがあった気がする。
それで私が女神に殺されようと構わない。
私は、昔から、わがままだったはずだ!
そう決心すると、私の体がなんだか軽くなった
気がした。
「リリー、様!」
「ネオ!!」
「邪神からの解放、ネオ達、ずっと待ってた!
リリー様にお願いされてから、今まで、ずっと!!」
「に、逃げ出したんじゃ、無かったのか!」
「でも、シーシーとスースーは…もう…」
「…済まない」
「行こう!邪神を追い払う!!」
「ああ!!」
こんなに気持ちが良い朝は、5歳の時以来だ。
私の本当の冒険はこれからなのかもしれないな。
ネオは、封印されてからずっと、獏の力で少しずつ邪神を追い出していました。獏は、平均寿命三百年くらい
なので、あと百年は生きます。王女様はなんやかんやで
不老不死になりました。