人斬りと呼ばれた騎士
「ふ、ふふ!お前も滑稽だよな!」
「あ?俺様が滑稽だ?」
地面に転がりながらガゼリウスが言うとベックはガゼリウスを睨む。
「滑稽も滑稽さ!僕様達王国の悪にとっちゃ人斬りベックは最高の悪と言われていたからな」
最高の、悪?ベック、がか?
俺はガゼリウスの言葉に驚いているとギルドマスターが
「・・・コウタ。少し昔話を聞かせてやろう。今より何十年も前、王国には貧民のスラムがあるんだがそこを遊び半分で通りかかった貴族どもを斬る剣士がいた。だがその剣士は王国内では来るもの構わず人を斬るのが好きな人間と貴族達は吹聴し、やつは王国の騎士に捕まった。そして何年も拷問されていたところをやつの、私の知り合いの王国騎士に助けられやつは王国の騎士となった。やつがあれだけ笑えていたのもそいつのおかげ。だが異世界人がきてから数ヶ月後にベックの面倒を見ていてくれた騎士は殺された。アキラという男のせいでのう」
アキラはどれだけ人に迷惑をかければ気が済むんだ。
「俺様は自分が悪だなんて思ってねぇ。俺様はいつだって王国の貧民街に住む人らのためにやったこと。貴族は今でも嫌いだ。だが王国の騎士として善良な民はまもる。俺様の師匠の教えだ。貴族だからといって殺すだけではお前はまだまだと言われたからな。がはは」
ベックが笑いながらにいった後ガゼリウスは
「それを、いうなら僕様だって、自分を悪だなんて思ったことはない。ただ自分のやりたいように生きてやりたいようにした。それだけだ。僕様は僕様の正義に従った!人間は!人とは散り際の花火が一番美しいと!触れたものを爆弾に変えられる僕様にしかできないことだ!それを誰も理解しようとしないだけだ」
ガゼリウスがその言葉を最後にベックはガゼリウスの首を斬り落とす。
「もう好きに行きただろ?お前のような世界に害悪な正義を振りかざすものはしんでいい」
ガゼリウスの首をベックが斬り落とした後、俺はチウルスの異能、ダンジョンメイカーを解除し、ギルドマスター室に転移するとそこにはまた新手がいた。
「いやー。ぶらぼーぶらぼー。あの爆弾魔を殺すなんてやるじゃないか。君らは僕の大事な駒を殺しすぎた。そろそろ目障りだから死んでもらうよ」
「お、まえは、アキラ。お前こそ、よくもテンノスケを」
ギルドマスター室にいた男はアキラで俺はテンノスケのことを言うとアキラは「はぁ?」と言った後
「僕の邪魔をしようとしたんだ。殺して当たり前だろ。あんなやつ」




