異能婆さん
俺はクズシの案内でアワレテ村にある異能婆さんの家にまで向かう。
「コウタ。ここが異能婆さんの家だ」
クズシは異能婆さんの家の前に着くと言う。村の家は大体木で出来ていたが異能婆さんの家は藁?的なもので俺の世界でいう占いの館みたいな感じの家だった。異能婆さんの家に着くとクズシは先に入っていき俺も後に続く
「ばあさん。きたぜ」
「なんだいクズシかい。うちになんのようだい?」
異能婆さんと呼ばれている顔がしわくちゃで身長がかなり低いお婆さんがクズシに聞く。
「ああ。ばあさん。こいつの異能を見て欲しい」
「こいつとはお前さんの背後にいるやつかの?」
「そうだ。こいつ、アーブルル王に異能がないと言われ無能判定されて王国から捨てられたらしい。でもアーブルル王よりばあさんが見た方が異能があるかないか分かるだろ?」
クズシは異能婆さんに言うと異能婆さんは
「ふむ。確かにわしの方があやつよりは見る力は強いぞえ。よし、お前さん名前は?」
「えーと。イツク・コウタです」
「コウタか。ではそこに座りなさい」
異能婆さんは地面にカーペットが敷かれた場所を指すと俺はそこに座る。そのあと異能婆さんが俺の頭に片手で触れ数分待つ。
「うーむ」
「どうだい婆さん?コウタに異能はあるかい」
「少しまたんか!わしの異能を見る異能はアーブルル王よりは強いがその分時間がかかるんじゃ!だから待て」
異能婆さんがそう言って更に数分異能婆さんは汗がダラダラと溢れながら俺に言う。
「結果を言うぞい。お前さんには異能はある。だがそれがどんなものかわからん。じゃが異能はあるから安心せい」
異能はあるけどわからないか。でも俺に異能があるってわかっただけでもよかった。
「どんな異能かわからないか。でも呪い持ちじゃなくて良かったね」
呪い持ち?何それ。
「呪い持ちというのはまぁそうじゃな。見た方が早いじゃろ。クズシ。コウタをマルセの家に連れていきな」
異能婆さんはクズシに言うとクズシは全力で首を横にふり
「え?やだやだやだ。マルセには今は近づきたくない。殺されるじゃないか。それにコウタを連れてけばコウタが見殺しになる。どちらにしろ俺には気分が悪くなりすぎる」
クズシは異能婆さんに言う。呪い持ちってのはそんなにやばいのか?触れたら即死とか?それは流石にチートってやつか。
「コウタなら大丈夫じゃ。もし近づいて死んだらこのばばあも死んでやるよ」
「いやいやそれも困るよ。でもばあさんがそこまで言うならわかった。マルセにあわせに行くよ」
クズシは異能婆さんに言うと異能婆さんは「頼んだ」と答えた。