人の皮をかぶる魔族
「前に痛いめにあわせたのこりないやつだね。コロック。往生際の悪さまでは教えてないよ」
「前にも言っただろう。そいつの体でそいつの言葉で喋るんじゃねぇ!」
コロックはメキサに言うとメキサは
「歓迎されてないな僕は。ま、君からすれば仕方ないか。でも君の共に生きてあうことができたんだからよろこぶべきでは?」
「ふ、ふざけるな!バカにするのも大概にしろ!勇者は、俺様っちの親友は死んだんだ!いい加減眠らせてやれ!」
コロックはメキサに対し怒りながら言うとマリネットは
「そうか。あれが勇者。魔王を封印するのまで追い詰めた人間。そんな人間の皮を」
マリネットは糸をメキサに向けて放つが勇者の皮膚をかぶったメキサは勇者の装備していた剣でマリネットの糸を斬り落とす。
「!?」
「あまいあまい。僕の剣はそう簡単にはきれない代物なんだ。だから君の異能でどれだけ糸が硬かろうが僕の剣が折れたり砕けたりは」
「黙りなさい。私の異能をなめないで」
マリネットはまたメキサに向かって糸を放つと
「無駄無駄!そんなのきかな」
「ふんっ!」
マリネットはメキサに糸を斬られる前に糸を何本かに分散させメキサの体にまきつける。
「ふふ。こんな子供騙し僕には」
「ばかね。今あなたは二対一なんですよ?その意味わかりますか?」
マリネットがメキサに言うとコロックはメキサの背後に近づく
「っ!?」
「斬!」
コロックはメキサの背後に斬りかかり背中にもろに斬撃が入ったがメキサは口からは吐血しない。
「今のはもろにはいったはずです」
「そ、そうだね。今のは、けっこうきいたよ。これは少し、やばいかもね」
勇者の顔をしたメキサは苦痛を受けた表情でいう。
「確かに余裕がなさそうですね。では早急に始末させていただきます!」
マリネットはまた糸でメキサを拘束するとコロックは今度は正面からやつを装備していた剣で斬りかかる。
「っ!」
メキサはコロックに斬られた瞬間その姿を保てなくなったのか勇者の皮膚がはがれ、中にいたメキサが出てくる。出てきたメキサは口から大量に吐血しており背中にはさっきの剣で斬った傷、正面には二つ分の剣できられた傷があった。
「わ、わっちは、こ、こんなところで、終わる女じゃないでありんす。まだ、まだわっちはアルカナ、様に恩義をかえせて」
「知るか。とっととくたばれ」
コロックはメキサに近づき斬りかかったがメキサは扇子でコロックの剣をとめ、コロックの体に触れようとした瞬間
「それはダメ。もう何もさせない」




