帝国の現状
「お前はスルベ・カタグリではないか」
「そうだ。カンダ。お前には帝国のことは任せらん。だからわしがやっておく。お前はコウタ殿と共に」
「言われなくとも強き俺はついていく。強き俺にはそれしかできないからな」
カンダはスルベに言った後、帝国の王の間から出ていく。
「すまないな。カンダという男はああいうやつなんだ。主人を失った今やつは復讐にしかめがいってないんだ。だからどうかカンダのことを頼む」
なぜかはわからんがスルベが俺に頭を下げる。なぜそこまでカンダをそこまで心配するんだ?
「スルベ。なんでそこまでカンダにかたいれする?カタグリ組には関係ないだろ?」
「そう、だな。カタグリ組には関係はないな。だが昔はあったんだよ。あいつ、引き抜きで右方の地位についたからな」
え、あいつもとカタグリ組だったのか。それは知らなかったな。
「なんであいつはカタグリ組に?それに引き抜きって」
「それはまぁ話せば長くはなるんだが端的に言えばな。わしがやつを気に入ってひろった。それだけよ。今のやつは冷静ではないし余裕がないがあれでもまだマシな方でな。わしが最初に会った頃はもっと酷かったからな。よほど帝王様がやられたことに腹をたてているのであろうな」
スルベはカンダが出て行った方向を見ながらいう。なんかこいつ寂しそうだな。
「とにかく。あいつのことは任せた。わしは帝国のことをどうにかしておく。ちなみにソウガもかせんぞ。やつには防衛にまわってもらわないといけないからな」
え?カンダは行かせたのに何でソウガを残すんだ?なんで?
「何でソウガはいるんだ?」
「やつは防衛のかなめだからだよ。カンダに関してはわし的にはやつの行動を尊重したいだけだ。ほら。話は終わったから早く行きなさい」
スルベは俺に言った後、俺たちはカンダの後を追って外に出る。
「しかしコウタ。大変なことになったな」
城を出たあたりでコロックは俺にいう。確かに大変なことになった。スルベがどうにかすると言っていたが帝国の王であるスメラギが殺されラウンズも大半がやられた。これではもう帝国は
「帝国はもうダメだと思うよ」
俺たちは城からでで少し歩いていたところに俺の知っていた男、ソウガが立っていた。
「ソウガ。久しぶりだな」
「コウタこそ。元気にしていたか」
「まぁな。お前こそ元気だったか」
「誰に聞いているんだ。ソウガだぞ?元気に決まっているだろ」
ま、何となくはわかっていたけど形式じょうはきかないとな。




