アルカナの配下
「はぁはぁ。この程度で、この俺が、嘘つきアクシルが死んで、たまる」
「ダメおしにくらっとけ」
コロックはアクシルの目を剣で一文字に斬るとアクシルの視界から光は奪われた。
「あ、ああ。光が、見えない。これは、あの時と同じ」
「まだとどめを刺さないのはアルカナの居場所を聞く為だ。どうせお前はもう死ぬ。最後くらいは世のためにと情報を吐いたらどうだ?」
「世の、為?ふ、ふふふ。笑わ、せるな。とうにこんな、世界など、どうでもいい。俺は貴族のいない、世界さえ、貴族が、シビアに生きて苦しめられれば、それ、で」
アクシルは見えない目で空を見ながら言った後にコロックはアクシルの胸にナイフを刺し、アクシルは息絶えた。
「こいつは俺様っちが体きりさいたあたりから嘘の才能がなくなってた。嘘をつく才能とやらに見限られたかどうかは知らんがな。才能というものは異能や能力よりわかってないことが多い。こいつみたいな特殊な才能はな。だからこそ忌み嫌われる。中途半端に特殊な才能をもって生まれたやつは」
コロックはアクシルを可哀想な奴を見るような目で見たあと俺に近づき
「それじゃコウタの仲間たちの目を覚ましに行こうか。やつの嘘の才能は消えかかっていたとはいえ一度かかればなかなか治らないからな。頭に軽くチョップすれば治るだろうがな」
治し方簡単すぎじゃね?
コロックが言う通りみんなにチョップしたら混乱状態から治って
「コウタさん。足を引っ張ってしまって申し訳」
「気にしなくていい。それより先に進もう。アルカナがもう城に向かっているかもしれないしな」
謝るマルセに対し俺が言った後、コロックが
「コウタ。それは俺様っちも賛成だ。あの呪いもちがやつの仲間になったら大変だ。あいつの時を飛ばして攻撃するあれはやばかった」
コロックが言うってことは呪いもちの異能はかなりやばいってことか。なら尚更急がないと
俺たちは急いで城に向かい、帝国の城に着くと一人、女の髪を掴みながら歩くアルカナがいた。
「あら。コウタ達じゃないですか。元気そうで何よりです。無事に城に来れたということはあの二人はやられたということなんですね。急ごしらえの配下などやはり使えませんね」
女の髪を地面に下ろすとアルカナは
「私はもう目的を達成しました。ですからこいつはもう差し上げます。用済みですから」
「ここまでそんな持ち方してきて何を言って」
俺はアルカナに言うとアルカナはいつの間にか俺の背後にいた。
「流石は時とばしの異能。これはかなり使えますね。あなた達には私が捉えられないでしょうから」




