なんとしても
「僕の剣を砕くなんて成長したね。親友として嬉しいよ」
「うるさい。お前がその体で俺様っちの親友を、ぐっ!」
コロックは勇者の剣を破壊することはできたが自身の剣もぼろぼろと粉々に砕け、さらに手は血まみれになっていた。
「ま、それだけで済んでいい方だと思うよ。普通なら今ので相殺はできたとしても腕がなくなっていると思うし」
「そりゃ、どうも」
手が血まみれになりながらもコロックは立ち上がり
「どうしたの?まだやるの?そんな状態で。大人しく殺されたら?」
「......やっぱりお前はあいつじゃない。俺様っちの親友じゃ。確かに今はお前に殺されるのを待つ、だけだな。だがそんなこと俺様っちも望まないし、親友のお前の望まん。俺様っちの親友、必ず返してもらう」
コロックはそれだけ言い残すと魔王の部屋から逃亡する。逃亡するコロックを三人が追うことはなかった。
「いいんですか?このまま逃しても?メキサは追うのキツそうだからおいらが追いかけても」
コロックが逃げた後メキサは地面にあおむけに寝転がる。
「は、はは。流石に、追うのはきついかな。本体の方のダメージがけっこう甚大だから」
メキサはアルカナとコムルクスに言うとコムルクスは
「全くあんなやつに情けない話だ。でも仕方ないか。相性が悪かったもんな」
「コムルクス。僕に、そんなこと、言わなくていい、よ。油断した、僕が悪いんだから。この勇者の、異能はつかえる。だから僕の、この勇者の力をうまく使えるようになれば僕は」
メキサはコムルクスに言うとアルカナは
「そうね。あなたがその勇者の能力を使えるようになればあなたはもっと強くなるわ。でもあいつは、コロックは邪魔ね。戦力を整えたらすぐに殺さないとね」
アルカナが二人に言うとコムルクスは
「そうですね。確かに人間、主に貴族のゴミどもを始末するにはまず戦力を整えませんと。安心してください主人。やつはおいらとメキサでいけどりにしておきました。後から従えに行きましょう」
「そうね。あいつには役に立ってもらわないと。魔族を新たに生み出せるあいつは私達にとって要でもあるのだから」
アルカナは二人に言うとコムルクスはあるやつを呼びに王の間の部屋を出る。
「まずは戦力を整える。そしてメキサ。あなたは回復しなさい。私は最後の呪いもちに会いに行ってくるから」
「お一人で行くんですか?僕も」
「休みなさいと言ったはずです。それに私一人の方が動きやすいから大丈夫です」
アルカナは立ち上がった後白いローブを羽織り
「コムルクスにはあいつを完全に従え魔族を作るよう言っておきなさい。では私は言ってくるわ」
アルカナはメキサに言った後メキサは体が起こせないため、そのまま見送った。




