アルカナと呪い喰い
俺が目を覚ますとそこは世話になっている宿屋のベッドの上だった。
「俺はどれくらい寝ていたんだ?」
「主人様は1日寝たきりでしたよ。やはり生命力操作の異能は主人様が使うにはかなりのリスクのある異能のようですね」
俺の体の上に座っていたアルカナが俺に言う。どこに座っているんだこいつは
「無礼ですがお許しください主人様。私も彼女達同様主人様のことが心配だったのです」
彼女達?一体誰のことだ?
俺はベッドの上をみるとそこには俺のことを看病していてくれたのかベッドの上に顔をのせすやすやと寝息をたてているマルセとチウルスがいた。ここで寝ているということは俺のことを看病していてくれたということだよな?嬉しいじゃないか。
俺は寝ている2人の頭を撫でると2人はそれで目を覚まし
「コウタさん!」
「コウタにいちゃん!」
俺の名前を呼び2人は泣きながら俺に抱きついてくる。かなり心配をかけてしまったみたいだ。
「ごめんな2人とも。心配をかけて」
「本当ですよ!本当に私、心配したんですから!」
マルセは泣きながら俺にいい、俺はマルセの頭を撫でる。
「悪かったって。それにチウルスにも心配をかけたな」
「ほんとに、本当に心配したの!1日中コウタにいちゃんずっと寝たきりだったの!」
チウルスは泣きながら俺に言う。こんな時に思うのは失礼かもしれんが本当に心配をかけた。こうなるなら簡単に生命力操作の異能は使えないな。
「主人様。生命力操作の異能。私にくれませんか?」
俺の体の上で座り込むアルカナが俺に言うとマルセとチウルスはアルカナを睨み
「ちょっとあんた。いくらコウタさんの異能の一部だからって寝ているコウタさんの体に座り込むのはひどいんじゃないかしら?」
「そうなの!早く降りるの!」
「あらあら。それは僻みですかな?大丈夫ですわ。私はあくまで主人様の異能の一部。主人様の体の負担にはなりません」
アルカナは2人に言うと2人は納得いかないような顔をしていた。
「さて。今はひがみー2人より主人様早くその異能をお渡しください」
「ひがみーとか言うなよ。それより異能を渡すとはどういうことだ?」
俺はアルカナに聞くと、アルカナは一度咳き込んだ後
「そうですね。ここには呪いもちで呪いを喰われたかもいますから私のことについて話すのも良いかもしれません。では私、アルカナこと主人様の異能の一部の私について今から説明いたします」
アルカナは俺の体の上から移動すると俺たち3人の前で呪い喰いの異能について話し始めた。




