決着と始まり
「な、ん、だと」
「終わりはあっけないもの。そうですよね?魔王スペルタクス。いえ、訂正しますね。もと魔王スペルタクス」
「ア、アルカナぁ!なぜ今更本性を」
「それはそうですよ。だってあなたは消滅するんですから。そして返してもらいますよ。コウタさん」
アルカナは俺の前に手を出すとなんだろうか、俺の体から力が抜ける。何だこの感覚、今まで使えていた異能が使えなくなる感じ。急に何で。
俺は地面に倒れながらアルカナを睨むと
「今までありがとうございました。主人様、いえイツク・コウタ。あなたは本当に異能がないんです。無能。あなたは無能なんです。呪い喰いは私の異能、いや能力なんですよ。ちなみにあなたの限界は七つですが私には際限がありません。今そこのもと魔王を殺したのも私のもともと手に入れていた能力です」
俺が、異能持ちじゃない、無能だと?そんな、はずは
俺は指先からマリネットの異能、糸を出そうとしたが糸が指先からでない。それどころか糸を出すイメージすらわかない。
「これでわかりましたか?イツク・コウタ。あなたは用済みです。私が完全に復活できるためのエネルギーも溜まりましたから」
エネルギーが溜まった?一体どういう
「さっしの悪い男でありんす。わっちらの主人はお前の体の中でゆっくりと復活の機会を伺っていたでありんす。そして今がその時なんでありんすよ」
さっきまでスペルタクスにやられぼろぼろだったはずのメキサが俺に近寄っていう。何でさっきまでぼろぼろだったのに何事もなかったかのように......ま、まさか!?
「想像できたでありんすか?そう。わっちは主人に生命エネルギーをもらい回復したでありんす。まぁ表面だけでありんすからやられたところはところどころ、特に顔は痛いでありんすがお前を始末するくらいには余裕があるでありんす。無能をしとめるのくらいは」
メキサが俺にセンスを振り上げると俺の前にマルセが立ちメキサの腕を爆炎でふきとばす。
「やっぱりアルカナは信用できないやつでしたね。最初から疑っていたんです。でもコウタさんが信じているから何もせずにいました。でもコウタさんを裏切るんであればもはや容赦はしないよ。アルカナ」
メキサの腕を吹き飛ばした後マルセはアルカナを睨みながら言うとアルカナは
「ふふ。私はわかっていましたよ。あなたがもとから私を信用していないことは。でも備えが足りていない。だからこそあなたは自分の好きな人をそんな状態にしている」
アルカナは俺に対し手を前に出す。これは、やばいかもな。




