魔王とは
「貴様ら如きがこの我に攻撃するとは。嘆かわしい」
魔王はコムルクスとメキサを壁に投げつける。
「貴様らを封印からといたのは誰だと思っている。我だぞ?その我に使えず貴様らは!」
「わっちはもともとつかえていたあの人に恩義をかえすと決めているでありんす。それに少しは仕えてやったんだから感謝して欲しいでありんす」
「は?我が器まで用意してやったんだから我につかえるのは当然だろ?貴様らはまだ七大大罪魔族ではまともだと思っていたのにな!」
魔王は背中の四本の黒い羽で飛んだ後、メキサの顔をつかみ地面にこすりつけながらまた壁に投げつけた。
「ぐぅつ!」
「貴様の顔面をみっともなくしてやろうメキサ」
「そういうところが器がちいさいんでありんすよ」
メキサは地面に顔を叩きつけられながらも扇子をブーメランのように投げつける。
「ふん。無駄な足掻きを」
「無駄かどうかはあなたが決めるわけじゃないでありんす。決めるのは」
「そう!決めるのはおいらさ!」
コムルクスはメキサの投げた扇子を受け取ると魔王に対し扇子で斬撃を放つ。
「おらぁ!」
「コムルクス。我はお前のことを結構気に入っていたのだぞ?だからこそ怠惰の能力を与えたというのに」
「気に入っている?嘘はよくないな!おいらにはあの怠惰の能力は相性が悪すぎる!」
コムルクスは扇子で斬撃を放った後に魔王スペルタクスに近づいて言うと魔王は笑いながら
「だからいいんじゃないか。相性が悪いからこそ貴様に怠惰の能力を与えたんだ。成長を促すためにな!」
魔王スペルタクスはコムルクスの攻撃をものともせず逆に頭を掴みメキサがいた方向に投げつける。
「うぐっ!」
「恩を仇でかえすような同族はいらん。我に従わぬのならば死ね」
スペルタクスは手のひらから黒い球体のようなものを出すとコムルクス達に向けて放とうとする。俺はスペルタクスが攻撃する前にスペルタクスの腕を切断糸できりおとす。
「なんのつもりだ?人間。我は同族の処理をしようとしただけ。こいつらが消滅してきたところで貴様らには何の得もないであろう?」
「得はないがかりはある。マルセ達を助けてもらったからな。それにメキサの器は俺と同じ世界の人間。助けるには十分な」
俺が喋る途中言葉を遮りスペルタクスは笑う。
「貴様はあれか?バカなのか?器の人間などとうに死んでいる。それにメキサの能力は知っているであろう?人の、生き物の皮を剥ぎそのものになりすます能力。そんなものに器になった人間の体が耐えきれるはずもない。もはやあの体はメキサの体だ。正真正銘な」




