暴食の能力
「ク、クックク!バカナ、ニンゲンドモガ。ムレルダケ、ムレテ、ワレヲ、コロシニキタノカ?ク、クックク!」
「そうよ。コウタさんを殺そうとしたお前は絶対に許さないわ」
マルセは俺の前に立って言うと
「マルセ、待て。そいつは」
「怪我人は黙ってなよ。コウタさん。一応傷は回復はさせたけどあくまで元の状態に戻しただけ。痛み的なやつでは回復はしてないから」
キヅラは俺に言った後、俺は立とうとしたが確かにふらつく。
「マルセ、そいつは、強い、から、戦うのは、やめ、ろ」
「コウタさんがそんな状態になるくらいだからわかっています。ですが私は1人じゃありません。チウルスやキヅラ達もいますから」
「ク、クックク!ニンゲンドモガ、ムレタ、トコロデ!」
ボウシャルクがマルセに攻撃しようとするとボウシャルクの体を糸が拘束する。
「微力ながら私も手伝わさせていただきます。コウタさん」
マリネットは糸の異能をつかい、ボウシャルクの動きをふうじていると
「ナ、ゼダ。ナゼコノ、イトハ、ドウニモデキンノダ!ワレハ、ワレハボウショクノ、ノウリョクゾ!コンナ、イノウ、ゴトキニ!」
「お前はコウタさんとしか戦ってないからわからんだろうけどコウタさんは私達の異能をつかえるオールラウンダー的な感じだけど私達は自らの異能を極めた者なの。だからね、マリネットの糸はコウタさんの糸とは違うの。わかる?」
マルセは動きを封じられているボウシャルクに近づきながら言うとボウシャルクは暴れながら
「ナラバ、ワレハ、オマエラノ、イノウヲクッテ」
「させるわけないでしょ」
マルセはボウシャルクの腹部に手を添えると
「高爆炎」
マルセがボウシャルクに放った爆炎はボウシャルクの上半身と下半身を分裂させるくらいの高火力爆炎だった。
「ガ!ダメージ、ヲ、クイキレ、ナイ。コンナイノウガ」
「やっぱり腹部を狙っても、そもそもダメージをもくう能力だったみたいね。でも私の最大出力の爆炎に耐えきれるはずがないわ。なんせ私だって、片腕がもうつかいものにならないから」
マルセは高爆炎とやらを放った腕をおさえながら言う。
「キヅラ!早くマルセの腕を」
「......すまない。無理なのよ。あの腕、かろうじて腕の形を保っているけど腕の熱がやばすぎておそらく私が腕に近づいた瞬間、その熱気で私がやられるわ」
キヅラは俺に言った後、確かにチウルス達はマルセからはそれなりの距離をおいていた。まさかここにくるまでにマルセがあれを使うことを話していたりしたのか?




