嫉妬のセイバン 3
「う、うるさいだーね!黙るだーね!」
セイバンはまた俺に近距離まで転移し今度は蹴りをくらわせようとしてくる。
本当にこいつは
「バカなやつだな。そんなことをしたら今度は片足なくなるぜ」
「さ、さっきのはまぐれだーね!今度はあたるはずだーね!」
どこからそんな自信が出てくるのかは知らんが
「なら足も切断されたらいい」
「!?」
セイバンは蹴りをいれようとした足が俺の目の前で切断されたことに驚く。
「っつつう!なんでだーね!こんなこと認めれないだーね!おかしいだーね!お前こそ卑怯者だーね」
「だーねだーねうるさいな。お前の攻撃は全部正面からうけてやってるしなんも卑怯なことはしてないぞ。お前の方が座標転移して攻撃してきて卑怯だろうが」
俺はセイバンに言うとセイバンは指を口でくわえ
「ありえないありえない。ずるいだーね!ずるいずるいずるい!ずるいだーね!」
駄々をこねるようにセイバンは俺に対して言う。さっきの余裕は消えてまるで子供みたいな感じになってやがる。
「羨ましくなんかないだーね。わたーしの能力の方が強いだーね。そんな攻撃をしてくるならわたーしもやってやるだーね!」
セイバンは切断されていない片腕をあげると天井から大量のナイフが出現する。
「わたーしを怒らせるから。わたーしの中の嫉妬心がこの事態を招いだーね。おまえはどうたいしょするのかなだーね」
「この程度で俺がどうにかなると思っているのか?それこそ考えが甘い。本当に七大大罪魔族か?」
俺はセイバンを煽るとセイバンは俺に向かって天井に現れたナイフを振り下ろす。
ナイフが俺たち2人の近距離にまで近づいた瞬間、セイバンは座標転移で天井にまで転移する。
「これで終わりだーね!串刺しになって死ぬだーね!」
バカだな。本当にこいつは座標転移ではないが
「誰が俺とお前の位置を入れ替えられないと言った?」
俺はスルカの異能を使い、ナイフが当たるギリギリの位置でセイバンと俺の位置を入れ替える。
「!?」
「さっきの言葉、そのままかえしてあげるよ。お前が串刺しになって死ぬんだな」
セイバンは自分の能力で出現させたナイフに体が刺さりまくった状態でぴくぴく痙攣しながら地面に倒れる。
「無様なもんだな。卑怯者の死にざまがこんなもんとは。お前本当に嫉妬の七大大罪魔族かよ。弱すぎるぞ」
「う、るさ、いだー、ね。こ、んなはずじゃ、なかっ、た、だー、ね」
セイバンはその言葉を最後に全く動かなくなった。
俺は魔王のもとへ急ぐために城のさらに奥の部屋に向かった。




