忠誠心
「ありゃめんどくさいやつとまさかこんな早く鉢合わせるとは。セイバンの仕業かな」
コムルクスは頭をかきながら言うとメキサは首を縦にふり
「おそらくでありんすがその可能性は濃厚だと思うでありんす」
メキサは扇子で目の前の暑苦しい魔族の攻撃を対処しながら言うと
「オデ、オマエラハ、ユルサナイ。ゼッタイ。オマエラ、マオウサマニ、アレダケ、シテモラッタノニ。ウラギルナンテ」
「おいらは怠惰なだけだよ。憤怒のアルオート」
「ウラギリモノガ、オデノ、ナマエヲ、キヤスクヨブナ!オデノナマエヲヨンデイイヤツハ、オデノナカマダケ!ウラギリモノハシネ!」
コムルクスが呼んだ体全体があつくるしい魔族、憤怒のアルオートは怒りをあらわにしながらコムルクスとメキサを攻撃する。
「なるべく裏切ったのはバレないようにしたでありんすが。コムルクス、お前がしくじったでありんすか?」
「いやいやちゃんとやることはしたさ。おいらバルダクはちゃんと殺したし」
コムルクスはメキサに言うとアルオートの視線はコムルクスに向き
「バルダクガシンダ?ウソヲツクナ。バルダクガオマエゴトキニ」
「めんどくさいな。アルオートもバルダクも。おいらが怠惰だから弱いって考えるのいい加減にやめなよ。バルダクとかと違っておいらの能力には代償があるんだよ」
コムルクスは頭をかきながら言うとアルオート
「ア、アリエナイ。アリエナイアリエナイアリエナイ!バルダクガ、バルダクガヤラレルナンテ!」
「うるさいやつだな。そんなにいうなら君も試せばいいだろ?おいらの実力。それだけの話さ」
コムルクスはめんどくさそうにアルオートに言うがメキサは
「コムルクス。やるならちゃんと殺すでありんすよ。今の魔王の配下はもはや不要でありんす。わっちらが恩義をあの方に返すためにも」
「わかってるよ。ちゃんと殺すよ。でも流石においらでも時間はかかるよ。こいつはゴリゴリの武闘派だからね」
コムルクスはメキサに言った後、メキサは扇子をかまえながらマルセ達に近づく。
「何よあなた。私達と戦うつもり?」
「わっちがあんたらと今戦うように見えるでありんすか?言ったはずでありんすよ。コウタさんは先に行った、いや行かせたというより嫉妬のセイバンの能力で単独で魔王の近くにまでさらわれたと言うべきでありんすかね。端的に言えばわっちらは今はあんたらとは戦う気はないでありんすよ。だから七大大罪魔族を殺すのにも協力するでありんす」
メキサはマルセに言うがマルセ達はメキサの言葉を信じきれずにいた。




