プルーク 4
僕はある人物の部屋の前に着くと勢いよくドアを殴る。
「兄さん!僕の奴隷に手をあげたな!」
僕は兄さんの部屋に入り奴隷を椅子にしていた兄さんに対し言うと兄さんはにやけながら
「あ?お前がちゃんと教育しねぇからお前のお兄さまである私が教育してやったんだ。感謝はされてもいいがそんな憎まれ顔をするのは嫌だね」
兄さんは僕を嘲るように言うと僕は兄さんに殴りかかった。でも兄さんには勝てなかった。だって兄さんはデストロン家の最高傑作とまで呼ばれている男だから。武術、政治。全てにおいて完璧でありそして完全なる悪でもある。
「ふん。クズな弟如きがこのお兄さまである私を殺そうとしてくるとは。全く。お兄さまは悲しいぜ」
「ふ、っぐぅ。く、そ」
「無様だな。無様で間抜けで可哀想な弟よ。お兄さまはどれだけクズなお前でも愛してやろう。お前は私の弟である以上私はお兄さまとしての最低限の面倒は見てやる。父さんがお前を見捨てようとも私は見捨てない。だから弟よ。あんな奴隷のために戦う必要などない。明日からは私がもっと痛めつけてあげよう」
僕はマートルを痛めつけると兄さんが言った瞬間頭に電撃がはしったかのような感覚に襲われ、そこからのことは覚えていない。気づいたら家は崩れており目の前にあったはずの立派な豪邸、デストロンの家はなくなっていた。
「あれ、ぼ、僕の家が、ない」
僕は呆然としていると誰かが僕の足を掴んでおりそいつの恰好からみるに奴隷だったやつ。
「こ、これを、ぼ、僕が?マ、マートル!マートルは!」
僕は辺りを見渡してマートルを探したがマートルの姿はみえなかった。そ、そんな。ぼ、僕はこんな。
僕は屋敷の前で呆然としていると貴族の家付近のところを巡回していた帝国の軍人に捕まり、数ヶ月地下牢で過ごした。自問自答している中僕にある人が近づいてきた。そう。その人こそがコウオさんだった。
「プルーク。お前は大罪人だ。貴族の家を破壊したんだ。普通ならお前は死刑だがお前の人権をわしが買った」
「ぼ、僕の人生を?な、なんで?ぼ、僕は自分の家を壊すような問題児で」
「そんなことか。逆にわしはそういうことをするところを気に入ったんだ。だからわしのもとで働いてくれ。今日はそれだけ伝えにきた」
それだけ言うとコウオさんは僕の前からさり、僕は牢から出た後帝国の軍人、コウタさんの懐として戦い続けて気がつけばラウンズの第二席にのぼりつめていた。
しかし僕は何で今更こんなことを思い出しているんだろ。はやくゴールン都市に着きすぎたからからかな?




