強欲な魔族
コウタ達は奴隷街での戦いを終えたあとエンテイア王国のとある場所では
「強欲が死んだか。ま、本当の強欲の養分にはなったか」
魔王スペルタクスはもとはアーブルル城だった城を完全占拠し、王の間で座りながら言う。
「そうだよ魔王。俺様っちがわざわざあいつからこれとってきたんだからありがたくおもいな」
魔王スペルタクスにゴヨーテのことを報告しにきたコロックが魔王に言ったあと魔王に強欲の玉をわたす。
「やはり強欲を扱いきれるものはなかなかおらぬか。だがまだ器たる人間はとらえてある。奴らを養分とすれば強欲の七大大罪魔族、ロマンドが目覚めるだろう」
スペルタクスはコロックから強欲の玉を受け取ったあと強欲の玉をゆらしながら言うとコロックは
「しかし強欲のやつを起こすのにこれだけ時間がかかるとは。そのロマンドってやつは強いのか?」
「そうだな。我の次くらいには強いといっても良い。だからこそロマンドにはじっくり時間をかけるのだよ。やつは我の命令でさえもきかないじゃじゃ馬でもあり我の唯一認める最高戦力といってもよい」
「じゃあさ俺様っち気になったんだけどさ。なんであんな弱いやつを強欲にしていたの?」
コロックはゴヨーテのあまりの弱さを思い出しながらスペルタクスに聞くと
「ああ。ほんの気まぐれってやつだよ。あいつは欲にだけは忠実、さらには他人のものを欲しがりまくるような雑魚だったからさ。こいつに強欲の玉を預けておけば強欲の玉は少し芽吹くとな。本当に目覚めさせるだけでも迷惑なやつだよ。ロマンドというやつは」
スペルタクスは強欲の玉を掌の上で転がしながら言った後コロックは
「強欲のことよりあんたはなんでそんな人間を嫁なんかにしようとしたんだ?俺様っちには理解できねぇ」
コロックはスペルタクスの隣に座っている首を鎖で繋がれた女に対しいう。
「こいつはゴヨーテよりは使えるからな。それに餌としても丁度いい。イツク・コウタ、そして呪い喰いの異能、アルカナ。この二人と異能を呼ぶにはもっともよいからな」
「へぇ。こいつが餌としてつかえるねぇ。それならそろそろ始まるんだよな。人間を全て殺す計画が」
「ああ。そうだ。我の計画、もとい人間どもを蹂躙するのにもはやピースも揃い始め時期も良い。この王国の人間どももほとんど下級魔族を体内に宿らせた。後はオンキのやつが下級魔族をつかえるぐらいには鍛えている。そして七大大罪魔族ももう強欲以外はそろう。さぁ。我々もそろそろ動こうではないか」
スペルタクスが言うと近くにいたコロックはよろこびにうえていた。




