エンテイア王国へ
「スメラギ。俺たちも別に構わないよ。そろそろ魔族の奴らをぶち殺してやらないととは思っていたからね」
俺はスメラギに言うとコウオが俺に近づいてきて
「わしはな。コウタ。お前のことは認めておるよ。でもな、帝王様を呼び捨てすることは許せないかな」
「よい。コウオ。妾が友人のように喋ってくれと頼んだのだ。だから気にはするな」
スメラギがコウオに言うとコウオは不機嫌な顔で第一の席に座る。こいつら本当にスメラギに対する忠誠心が半端ないな。
「ではラウンズ達は九人で話し合いメンバーを決めるように。コウタ達は好きにエンテイア王国に向かうとよい」
スメラギはそれだけ言うと会議は終わり、俺たちは王の間から出たあと、マルセ達ではないラウンズの誰かが俺の背後で
「イ、イツク・コウタ君。あまり調子にのらないことだね。ぼ、僕は君のこと認めてないから」
俺は背後を見てそいつの姿を見ると指の爪をかじりながらぶるぶるとふるえ俺に話しかけていた。
「お前は確かプルークだったか?」
「そ、そう。僕はラウンズの第二席、プルーク・デストロン。ぼ、僕はクマンとアルンの三人を連れて、き、君に連れて行く。ぼ、僕は君を監視するから」
監視?なんで俺がこんなやつに監視されないといけない?自由にやらせてくれるなら何も言わないが
「ついてきたければ勝手についてくるといい。まさかではないがびびっているから俺を監視するという程で俺についてくるのは勘弁してくれよ。尻拭いをするつもりはないからな」
俺はプルークに言うとプルークは噛んでいた爪を俺の目に当たらないくらいの位置でとめ
「ったくよぉ。もう一人の俺様がビビリだから俺様までビビリだと思われてんじゃねぇか。それだけは我慢ならねぇな。俺様は」
さっきの爪を噛んでいる状態とはやけに違い、何やらスイッチ?的なやつが入った状態だった。これは、こいつの異能か?
「言っておくが俺様は異能なんかじゃねぇ。俺様はプルークが普段押さえ込んでいる内なる気というやつだ。弱きな俺様と強気な俺様。ま、別れてるわけだからよろしくな。戦闘面では俺様の華麗さをみせてやるよ。ビビリとか言いたくならないくらいにな!」
プルークは軽く爪で俺の腹をこづいたあとどこかへ去っていく。一体何がしたいんだか。よくわからない男だ。
「コウタさん。私達はこれからどうしますか?すぐに出発しますか?」
マルセが俺に聞くと俺は少し考えたあと
「一旦中央都市に向かうか。そこで今後のことを色々考えようか」




