強欲の玉
「な、なんのつもりだ。に、人間」
「なんのつもりって俺様っちこれの回収にきただけさ。魔王の命令で強欲の玉をとりにきた。これでおまえはもう下級魔族だ」
コロックが言うと折れていたゴヨーテの手が変化し、俺たち人間のような片腕に変化していた。
「我の、我の力、か、かえせ。それは我が魔王様に与えられた力だぞ」
「はぁ?雑魚に与える力なんて勿体なさすぎる。後おまえの行動はもはや度がすぎるらしいよ?危ない芽ははやいうちから取り除いておかないとな」
コロックはゴヨーテに言った後ゴヨーテは地面に倒れ
「な、ぜだ。体に、力が、はいらぬ」
「それはおまえの体がもはや限界だからだよ。ほら。もう足なんて消滅してきている」
コロックはゴヨーテの足をさしながら言うと確かにゴヨーテの足は白い粉へと変化していっていた。
「おまえの体は魔王に与えられたこの強欲の玉によりなんとか生きていた状態さ。そうでなきゃあいつの攻撃を受けた時点でおまえはくたばっている」
「ふ、ふざけ、るのも、た、大概にしろ。我は、我は七大罪魔族が一人、強欲の、ゴヨーテだぞ。その、我が人間なんぞに、殺されて、いただのと、世迷言を」
「あーあ。めんどくさい。俺様っちはおまえみたいに頭の残念なやつと長々話す口はもちあわせてないんだ。さっさと消えろ」
コロックはゴヨーテに言った後ゴヨーテの体は白い砂となり風に飛ばされた。
「魔王から聞いてはいたがやはりこいつは人間の器なき魔族。そんな魔族が強欲などと信じられなかったんだ。あの魔王が世界を魔族の世界と言っていたのによくもわからんこんな雑魚魔族をつかうなど」
コロックは砂となって死んだゴヨーテに対し、ソウガと俺はみがまえる。
「おや?俺様っちとやる気かな?お二人さん」
「そりゃあな。ダサ男代表のクソ野郎が来たなら斬り殺すか殴り殺すのが定番、いやイケてるやつによるイケてる正義だよ。な、イケてるコウタ」
イケてるとかそんなん関係なしにこいつはまず捕まえないと。このまま野放しにしておくのは
「俺様っちには今回はおまえらとはやる予定はない。だからひかせてもらうよ。次にやりあうときはとことんやろうじゃないか。なぁ?キヅラ」
「......そう、ね。私があんたを殺さないとね。あんたの長生きの異能と私の異能であんたはそうなってしまったのかもしれないからな」
「ふ、ふふ。おまえ如きの異能で歪む俺様っちじゃないさ。俺様っちの憎悪はこの世界をいずれ破壊する。その時を楽しみにしていろ」
コロックはそれだけ言うとバラが俺たちの前に現れ、バラの異能でコロックは座標移動で逃げた。




