カチコミ
「お前がいくなら私も一枚かませてもらうヨ」
ザムルがクマンに言うとクマンは
「別に構わんがどういう風のふきまわしだ?お前は本来自分にメリットがある、もしくは興味のあることしかしないはず」
「はっはっハ。自分にメリットがあるから協力するのサ。当たり前だロ。なんで私が好き好んでカタグリ組なんて厄介な武闘派とやらなきゃならないのサ」
ザムルがわかりきった顔でクマンに応えるとクマンは「はぁー」と言った後
「まぁそうだろうな。それで?見返りは?」
「私は帝王様に恩義がアル。だから帝王様に害のある存在は早急に消さなきゃいけナイ。わかるナ?」
「そうだな。おまえら帝王様に心酔しているラウンズはそうだ。俺はギルドの運営のためにラウンズになったわけだしな。俺も帝王様に恩義はあるがお前ほどじゃないな」
「お前のことなどどうでもイイ。今回の件の見返りは私の追う組織の討伐ダ」
ザムルはクマンに言うとクマンは自信ありげな表情で
「そんなことならお安いごようさ。俺もソウガもその辺に関しては向いてるからな」
「このイケてるソウガが暴れればいいわけだ。究極のイケメン攻撃を見せてあげよう」
ソウガが謎のかっこいい?ポーズ的なものをとると
「かっこいいとかはどうでもいいけど頼むわ。あなた達二人だけなの?助っ人的な人は」
「ふ、ふふ。ソウガのポーズに見惚れないとは、さ、流石はマルセ。イケてる女」
ソウガが微妙に震えながら言うとクマンはマルセに近づき
「そうだ。むしろ俺たち二人でいいくらいだよ。他の助っ人は手柄を狙うような奴らばかりだしな」
クマンは頭をかきながら申し訳なさそうに俺たちに言う。こっちのギルドも色々大変そうだな。
「それじゃ明日カタグリ組にカチコミに行こうカ。実力行使ですむから頭を使わずにすむネ。では明日この城の前で合流しようカ」
ザムルはそれだけいい残すと俺たちから離れていき、クマンとソウガも
「そうだな。明日はカチコミだ。早く休むにこしたことはない。俺も失礼させてもらう」
「ソウガも失礼させてもらうよ。夜更かしはお肌に悪いからね」
いやそもそも返り血とかあびたら肌もクソもないだろうよ。
俺はソウガに思ったがソウガは俺を睨み
「ソウガを失望させるなよ。イツク・コウタ。ソウガを見たやつのことしか信じない。噂などただ流れているだけにすぎない」
ソウガは俺にいい残したあとクマンと共に去っていく。
「何よあいつ!コウタさんに対して!」
ソウガが去ったあとマルセはソウガの俺に対しての態度にかなりご立腹だった。




