勇者とコロック 2
コロックは勇者と仲間になった後他にも六人ほど仲間を増やし、十人ほどのパーティーを組んでいた。魔王軍と戦って順調に進んでいき、魔王と戦う前夜、他の仲間たちはゆっくり休む中、コロックと勇者は二人で語りあっていた。
「僕達もここまできたんだね」
「そうだな。しっかし俺様っちがまさかあの勇者パーティーにいるなんてね。昔、村や都市を転々としていた頃からは想像つかねぇや」
「確かにそうかもね。どうだい?あれから僕は君の居場所になれたかい?」
「そうだな。お前のおかげで俺様っちなんとかやれてるぜ。だから魔王ごときでくたばんなよ」
コロックは勇者に言うと勇者は「ははっ」と笑いながら
「そう言われたら死ぬわけにはいかないな。死亡フラグっぽいがまぁ僕達ならなんとかなるだろ」
「そうだな。ここまでもお前がいたからこそなんとかできたからな。俺様っちにできたことなんてお前を見ていること。それくらいさ」
「それでいいんだよコロック。僕は僕という存在がいたってことを覚えていた人が欲しかったからさ」
勇者はコロックに言うとコロックは勇者の言葉に驚いたが
「それなら本にでも残っておけばいいじゃないか」
「本じゃだめなんだよ。本だと僕の人柄とかそういうのがちゃんとわからないじゃないか。君にはちゃんと僕っていう存在がいて僕のことを語るやつがいたらそいつがいたらけりとばしたりなんだりしてもいいからとめてほしいのさ」
「はっは。なんだそりゃ。そんなこと別に気にしなくていいだろ。俺様っちはお前のことちゃんと覚えておいてやるからよ」
コロックは勇者に言うと勇者は「そうか」と言った後
「ならそれでいいかな。君って人が僕を覚えていれば。君は僕の一番の親友だからさ」
「そうかよ。それは嬉しいこった。俺様っちもお前が一番の友だと思ってるぜ」
二人はお互いを見ながら笑いあった後その日は休み、そして次の日、魔王に戦いを挑む。魔王の力は兄弟で勇者達でも勝てるかどうかわからない。そんな戦いだった。だがコロック一人だけは勝てると確信していた。十人でおせばいける!勝てる、と。だが仲間の一人、マッコは
「わ、私はこんなところで死んでいいような女じゃないのよ!」
マッコが一人逃げた瞬間、他の仲間達も逃げて行き、残ったのは勇者とコロックだけになり勇者の異能、仲間がいれば強くなる異能が弱くなり、勇者は封印という選択肢しかなくなった。
勇者は魔王を封印することにし、封印した後勇者は「すまないな」と謝った後、魔王とともに封印された。




