勧誘
ガラが俺たちの前から去った後、アルカナ、セフス、俺の三人はこれからどうするか考えていた。
「セフス。お前はこれからどうするんだ?」
「あっしは、これからどうすると言われても何をすればいいか。あっしの目的であるあの男が死んだからな」
セフスはシクメの死体を見ながら言うと少し悩む。
「あっしはこいつの捕縛が目的でしたが殺されてしまいました。そんなあっしがラウンズに入るなんてもう無理に等しいです。それにこの失敗を報告すればあっしは帝国の民から外されてしまうかもしれない。特にバラ様にバレてしまうと命の危険すら感じます」
確かにバラは厳しそうだな。バローとスルカにも殺意を向けていたしあいつならやりかねないかもしれない。
「それに呪いもちになった時点でラウンズになることは諦めていました。ですがラウンズの皆さんの、帝王様の役に立ちたいとそう思ってあっしはここにいたんです」
セフスは俺に向かって強い意志で言った後俺はアルカナに
「アルカナ。セフスを仲間にしないか?」
「主人様が仲間に入れないたいなら私は何もいいませんよ。ただチウルスが何を言うかですね。この前スルカを仲間にしようとしただけでも苦労したんですから」
そうなんだよなぁ。チウルスが問題なんだよな。絶対揉めるからな。でも帝国がしたことが悪いからな。俺はチウルスの味方だしセフスには何かしらの罰は降るだろうけど受けてもらうしかないだろう。
俺はチウルスがセフスに何をするかを考えているとセフスが
「お前さん達スルカさんを知っているのか?」
「知ってるも何も俺たちの仲間だよ。スルカがどうかしたのか?」
「い、いや。スルカさんがゴールン都市の防衛に向かってから音沙汰がなかったので心配していたんですよ。そうですか。生きてるんですか。よかった」
セフスが安堵をおぼえながら言うと俺はセフスの前に手を出し
「なぁセフス。俺の仲間にならないか?」
「......あっしがお前さんらの仲間に?」
「ああ。俺はお前の異能、透明化を簡単にだが使える。お前の見えない手までは無理だが触れたものを透明にするくらいならな」
俺はセフスに言うとセフスは
「あっしの異能をつかえる?なんで?まさかあっしの異能の呪いを喰ったから?」
「お察しの通りってやつさ。だからどうだ?行き場がないなら俺たちの仲間にならないか?そうすればお前は客人扱いになると思うから何も言われないと思うさ」
俺がセフスを誘うとセフスはしばらく考えた後俺に返答した。




