ダンジョンメイカー
ローブを着た人はまずローブを脱ぎ、俺たちに謝る。ローブを着ていた人のローブを脱いだ下の姿は顔は小柄、緑の髪で目は隠れており服は上半身は白の縦セーターに下は黒の長ズボン、靴はボロボロの動きやすそうな靴を履いていた。
「君はいったい誰だ?俺を狙うやつの仲間か?」
「ち、違うの!チウは、チウはただ村のみんなに嫌われて村から追い出されたの。それでチウは生きる為にチウの呪いに近づいた人に死ぬまで道に迷わせて死んだ後チウは迷わせた人の荷物を盗んでなんとかやりくりしていたの」
可哀想だとは思うがそんな追い剥ぎみたいなことをしていたんじゃなぁ。
「君の名を教えてくれ」
「な、名前なの?チウはムズリマ・チウルスなの。異能はダンジョンメイカーなの」
「俺は別に異能まで教えてくれなんて言ってないのに異能まで教えてくれるんだな」
「なんとなくなの。チウはあなた達とは仲良くしたいの。よくわからないけど多分久しぶりにまともに人と喋るからだと思うの」
チウルスは俺たちに名前を言った後きょとんとしながら
「あれ?おかしいの。いつもはこんな感じじゃないの」
「何がこんな感じじゃないんだ。教えてくれ」
「いつもはチウが呪いを発動?と言えばいいの?発動したら死ぬまでダンジョンからは出られないはずだけどここはなんだか進めば出られる気がするの」
おそらくそれがチウルスの異能の呪いなんだろう。どれだけの距離かは知らないがある程度近づいた人を迷わせなおかつ触れたりしたらこんな感じにダンジョンに転移するということかな。
「チウルス。ダンジョンメイカーってどんな異能なんだ?」
「ダンジョンメイカーは自分で作ったダンジョンに対象にした人物をいれることなの。チウは村から追い出される前はこのダンジョンメイカーで簡単なダンジョンを作って村の人を楽しませていたの。でも呪いもちになった瞬間、チウの意識とは関係なくチウに近づいてきた人達はチウの作った難易度高めのダンジョンに転移したの。それで死んだ人が多く出てチウは村から追い出されたの。このダンジョンも難易度高めなんだけど自分でもよくわからないけどクリアできる気がするの」
チウルスは俺に言うと俺はチウルスの肩に手をおき
「安心しろ。お前の呪いは俺がもう食べた。ここに転移する前にチウルスの背後に黒いもやがでてきたからな。それを俺の異能でたべた。そして」
俺は地面に手を当て転移してきたチウルスの作ったダンジョンを真っ平らな平地に変えた。




