トリニティという組織
俺たちはルクンを置いて階段をかけあがり次の階層に着くとそこでは中央の椅子にクナンが座っていた。
「きたか。そろそろ来るような予感もしていた。ゼーダスは逝ったのか?」
「ああ。あの傷じゃ助からないだろうから死んだと思うよ」
「そうか。逝ったか。もうトリニティは組織としては無理だな。幹部も一人逃したしアガベももう逃した。だから私を倒せばトリニティは終わるよ」
クナンは俺たちに言うと俺はクナンに
「何でこんなことをしたんだ?アキラを殺したことに関しては何にも言わん。俺もやつに殺されかけたわけだし奴のやることなすことこの世界の害悪にしかならんだからね」
「何でこんなことをしたって。ふ、そうだね。強いて言えば生きていたいからだよ。安定した都市や街でね」
クナンは空を見上げながら俺に言う。
「正直アキラチームといればいづれは破滅からはまぬがれないし、アキラはこの世界に来てから本性丸出しだった。あんなやつについて行こうとは思わないよ。一緒にいたバカ三人もアキラと同じであんな酷いことをしてたんだから自業自得。私はもうその時点でアキラチームから抜けることは決めていたし、自分の仲間を帝国とこの都市で探し続けた。そして二人、信頼にあたる仲間を見つけた。ゼブルスとゼーダスだ。あの二人には死んでほしくはなかったが私のために死んでいった。だから私も奴らのぶんまで自分の目的のために戦わねば」
クナンは俺に近づきながら言うと俺は
「お前はならその三人でどこか静かで小さな村にでも住めば」
「残念ながら私にはもう一つ目的があってね。魔王にはその約束を果たしてもらおうとも思ったがどうやら見限られてしまったらしいからな。私はもとの世界に帰りたいのさ。おいてきた人がいるからな。君にシナコがいるように私にも大切な人がいたんだよ。私の大切な人は別のクラスだったから異世界召喚されてないんだ。だから私はもとの世界に生きて帰らなきゃならない」
クナンは手を前に出すと瞬時に俺の背後に移動する。俺は背後を見ると俺以外の仲間、マルセやチウルス達が地面に倒れていた。
「これが私のトリニティの異能の一つ、結果を残す異能だ。どんなことがあろうと私の思う結果へと変わる。過程はどうあれな」
クナンは俺に言った後俺はクナンを睨み
「三人を殺したのか?」
「だとしたらどうする?」
「......場所を移動しよう。そうでないとマルセ達を巻きこむ。クナン。マルセ達は殺してないんだろ」
「さぁな。場所を変えるなら変えようか」
俺は手を前に出し、チウルスの異能、空間をつくる異能で空間をつくり転移した。




