トリニティの拠点 3
「それじゃ拠点に向かう準備が整ったらここに来るだーね。わたーしはその時に姿を現すだーね」
「わかった。それじゃチウちゃん、マリネット。一旦戻りましょう」
私はチウちゃん、マリネットの二人に言うとチウちゃんはあまり納得のいく表情ではなかったが私に従ってくれた。マリネットは私に文句も言わずついてきてくれた。
俺、イツク・コウタはマルセとチウルス、マリネットの三人とは別行動し、キヅラとスルカと共にゴールン都市のギルドに向かっていた。
「キヅラ。ギルドマスターは死んでないと思うか?」
「そりゃ死んで、ないわよ。昔は最強、と呼ばれていた女よ。あの人が、いなければ、勇者は、魔王を封印、できて、ないという、噂もあるわ。それくらいに若い時は強かった、のよ」
キヅラはいきたえだえになりながら俺に説明する。はやくこいつにも生命エネルギーをやらないと喋るのも辛そうだな。
「そんくらい強かったならギルドマスターだけであいつをやれるんじゃ」
「いや、多分、無理、だね。いくら、全盛期、くらいに、戻した、からと、いって、体はすぐに、適応、できるわけ、ではない、から。死んでは、ないと思うけど、無傷でも、ないと、おもう、わ」
キヅラが俺たちに説明しながら歩いているとギルドの前につき、俺は中にはいるとそこにはギルドマスターが片腕をぶら下げながら倒れていた。
「ギルドマスター!」
「よ、よぉ。コウタさん達は、無事だったのかい?」
「ああ。俺たちは無事だ!それよりその傷」
ギルドマスターは片耳がなく、さらには片腕に大きな穴が空いていて片腕はもはや垂れ下がっているだけの状態だ。血を流しすぎたせいか顔色もかなり悪い。
「は、はは。私なら、大丈夫、ですよ。死には、しません。ただ、ギルドマスター、としては引退せずには、おえませんけど」
ギルドマスターは壁によりかかりながらいうとスルカは
「自分はキヅラさんの異能のもとになりそうな逃げ遅れた敵の雑魚を周囲から探してきます!」
スルカはそれだけ言うとギルドから出ていき壁にもたれかかるギルドマスターに対し、キヅラも壁によりかかる。
「キヅラ、か。すまないな。お前の異能のおかげで私はこれだけ若返らせ、てもらっ、たの、に。この、ざま、さ」
「今は、喋らん方が、いい。お前の、こと、だから確かに死には、しないだろうが、危ない状況、に、変わりはないんでしょ?」
キヅラがギルドマスターに言った後ギルドマスターは「ふっ」と笑った後に意識を失う。
「大丈夫だよコウタ。意識を、失った、だけ。死にはしないよ」