最強と呼ばれた女 3
「確かに私はあなたのことは全然わかりません。ですがアタマさんはあなたのことをよく話していました」
「アタマが、私のことを?」
私は勇者に聞くと勇者は首をたてにふる。
「......アタマが私の話をしていたからなんだ?今度は私を勧誘しにきたのか?」
「はい。そうです。私はあなたの勧誘に来ました。アタマさんがあなたを頼れと言っていたので」
アタマが私を頼れだと?冒険者としては全然な私を?
「アタマさんは言っていました。あなたは強いと」
「そう、だな。私は強い。だがそれだけだ。戦闘面でなら最強と自負はしている。私に勝てるものなどいないと」
私は勇者に言うと勇者は背中の剣を抜き私に向ける。
「......何のつもり?」
「私はアタマさんのことは信頼していました。ゆえにアタマさんに現場を任せて先に進み魔王の手下を倒すことはできましたが代わりにアタマさんが死んでしまった。これは私の判断が甘かったからこうなってしまったと言わざるをえません」
「確かにあんたのせいでアタマが死んだかもしれない。だがそれと私に剣を向けるのと今の話が関係あるのか?」
私は勇者に言うと勇者は私に
「私と戦って下さい。そして私に勝てば魔王討伐を手伝っていただきたいんです」
「ふーん。別にいいよ。戦わなくても。やるだけ無駄だし。魔王討伐には参加するつもりでいたから」
「いえ。戦いはしてもらわないと困ります。私に勝ってくれないと連れて行くことはできません」
勇者は私に剣をふりかぶり、私を斬ろうとしたが私は剣が当たる前に勇者の腕を蹴りで砕く。
「!?」
「言ったでしょう?私は戦闘なら最強と自負している。あなたぐらいなら簡単に殺せますよ」
私は勇者に言うと勇者は痛みで涙目になりながらも
「た、確かにアタマさんの言うとおり最強を、自負するだけはありますね。ですが私の異能は相手が強ければ強いほど私が強くなる異能。戦闘面最強のあなたでも勇者である私の異能には」
「私そういうのは聞き飽きたの。さっさとくれば?」
私が勇者に言うと勇者のかんにさわったのか勇者は剣でまっすぐに私を突こうとする。
「どうやら最強と呼ばれる人にも敗北という文字を刻まねばならんらしいな。その体に。そして敗北の2文字を刻んだ後お前には勇者に逆らうとどうなるか教えてやる」
勇者は私に言ったあと先ほどよりは何倍かのスピードで私に攻撃してきたが私はその攻撃を避け、また腕を軽く折ってやった。
「な、なんで、私の異能が」
「私は最強と言ったはずだ。さっさと魔王のもとに連れて行け」