ギルドマスター 3
「お前まさか、コウタより強いんじゃ」
「だから言ったはずなんだがのう。若い頃の私は最強だと。今の体なら私はまだコウタには負けん。まだな。それに強敵とやるからこそ私のウェポンダイスは強い」
ギルドマスターはクナンに言うとクナンは不敵に笑い
「どうした?片腕が消し飛んだ痛みで頭がおかしくなったか?それとも絶望的な状況に笑うしかないのかな?」
「ふ、ふふ。絶望ねぇ。確かにこの状況、ほぼ勝ち目はないね。でもさ、諦める理由にもならないんだよ」
クナンはギルドマスターに言うとなくなった片腕にもう片方の手を当て
「生えろ」
「生えろだと?そんなんで腕が生えるわけが」
ギルドマスターがクナンに言った次の瞬間、クナンの腕はすごい勢いで生えてくる。
「そんな、まさかお前回復の異能まで」
「そんなわけ、ない、だろ。はぁはぁ、これは、異能の、応用、だ。自分の体に腕を生やせという概念をねじこんで腕を生やしたん、だよ。無理に、な」
息切れしながらクナンは言うとギルドマスターは問題なさそうに
「確かにお前が腕を生やしたことには驚いたがだがそれだけの話よ。生えたなら生えたでもう一度斬り落とすまで」
「もうさせないよ。お前に私は殺せない」
ギルドマスターが剣を振おうとするとなぜかギルドマスターの片腕が切断されていた。
「!?」
「お前の片腕が切断されたという結果だけが残る。過程はない。因果によってお前の腕は切断された」
「因果だと?そんなことができるわけがない!因果で片腕を落とすなどどう無効化すればよいのだ!」
ギルドマスターは慌てながら言うとクナンは軽く笑いながら
「そんなもん私が知るわけないだろ?それに君が本当に最強だと言うならこの状況を覆して」
クナンがギルドマスターにしゃべっている間に今度はクナンの片耳がけしとぶ。
「な、」
「こんだけ私が不利ならよう、私のウェポンダイスも最高の武器が出るってもんさ」
ギルドマスターがクナンに対し言うとクナンの背後には空中に浮かぶ剣が2本あった。
「自動追尾の剣。これで、お前の異能を、ごふっ!」
ギルドマスターは血を吐きながら言うとクナンは
「どうやらギリギリみたいだね。ま、普通の異能でよくやったほうさ。私は異能を三つ、お前は異能が一つ。いかに協力であろうと私の三つの異能には叶うまいよ」
「そう、だな。でも、私にも、意地がある。最強と呼ばれた男の最後の足掻きを見せてやる」
ギルドマスターは腕を前に出し空中に浮かぶ剣をクナンに向けるとクナンは飛んできた剣を掴もうとしたがギルドマスターの剣はクナンの片腕を貫いた。