ゼブルス 過去 2
俺は父と軍の拠点から離れた広い空き地で向き合う。
「父よ。俺はあんたのこと今までは父親だと思っていたんだぜ?こんな俺でもちゃんと育ててくれたんだ。それに関しては恩義がある。だが俺を産んだことは間違いとするなら俺はあんたを殺さないといけない」
「父に殺すなど本当にひどい失敗作だよお前は。母さんもそう言っていた。お前を追い出してから母さんはずっとお前を産んだことを後悔している」
父は俺に言う。そうか。親子二人して俺をいらぬ子扱いするかならば
「父と母。二人とも殺すまで俺には両親などいない」
「意味不明なことを!死ねい!」
俺の父は使い慣れている武器、長い鎌で俺の首に斬りかかるが俺はすんでのとこで鎌の刃先を掴む。
「何!?」
「悲しい。俺は悲しいよ。父がここまで弱かったなんて。残念でしかないよ。本当に」
「ま、待て。私が悪かった。お前が産まれてこなければよかったは訂正する。うちに帰ってきてもいい。だから」
「父よ。みっともないぞ。軍人なら軍人らしく誇らしく死んだらどうだ?」
俺は父の武器、鎌を俺の異能の熱で溶かし、父へゆっくり近づく。
「ま、待て!考えなおせ!父を殺すなど」
「子を殺そうとするのもどうかと思うが?哀れなもんだな父よ。あれほどバカにしていた子に殺されるなんて」
俺はゆっくり父に近づくと父はにやけたかと思うと
「ばかめ!これだから異能が弱いお前はこうなるのだよ!」
父が何を言ったのかと思えば俺の足元に何かが絡みついていた。
「私の異能は地面からツルを生やす異能。地面が硬いコンクリートであろうが関係なく生える。 これで形成逆転だな。ばかな息子よ」
「この程度で勝ったつもりなの?あなたの方がばかだ父よ」
俺は地面から生えてきたツルを全て熱で溶かし、ゆっくりと父に近づく。
「わ、私の、私の異能が!お前よりも優秀な私の異能が」
「優秀?この程度の異能が? 父。俺もハズレならあんたもハズレだな。この程度で俺をハズレと言っていたのも悲しくなるくらいだ」
俺は父に近づいた後父の頭を掴み
「ではな。父よ。最後まで哀れだったぞ」
「か、考えなおせ!なぁ!まだやりなおせ」
「いい加減耳障りだ。大人しく死ね」
俺は父の顔を溶かして父を殺した後、自宅に向かい、自宅で寝ていた母を見つけ
「あ、あんた、なんでうちに」
「父は殺した。俺をいらないと言ったあんたも殺す。俺には両親なんていないからな」
「い、いや。私はそんなことは言ってないわ! あの人が勝手に」
俺は母の言葉を聞く気がないからそのまま母の顔を掴み、母の顔も溶かした。