被害
「お、コウタさん。無事じゃったか」
ギルドの中に入るとギルドマスターが中で片付けをしていた。
「ギルドマスターも無事でしたか」
「ああ。私はなんとか無事じゃ。じゃが受付嬢がどこかに飛ばされてな」
ギルドマスターは包帯がぐるぐる巻きな腕でギルド内に転がっているガラクタを拾うとそれを指して
「こいつと入れ替わってしまってな。おかげでどこに行ったかわからん。コウタさんの後ろに背負っている飛ばしたやつ本人に聞けばわかるかもしれんがな」
ギルドマスターは俺が背負っているスルカに対し言うとスルカはちょうど意識を取り戻し
「こ、ここは?自分は確か」
「よう。お目覚めかい?お前はさっきまで呪いもちになってたんだよ。俺の異能でお前の呪いを喰ったからもう普通に異能を使えるはずだ。すこしは強くなったはずだ」
俺はスルカに言うとスルカは
「これは、確かに異能が強くなっています。なんで言えばいいか分かりませんけど今まで限界を感じていたものが限界を超えて強くなった感じです」
ようは自分の異能にはもう限界を感じていたが俺が呪い喰いで呪いを喰ったおかげで限界突破したってことかな?
俺はスルカの言ったことに対し自分で考えているとギルドマスターはスルカを睨み
「すまないがスルカ。お前をもうここに置いておくのは無理じゃ」
「な、なんでですか。自分が呪いもちになったからですか?」
スルカはギルドマスターに言うとギルドマスターは首を横にふり
「ちがう。その程度で私はそんなことは言わんよ。じゃがお前は私のお気に入りの受付嬢をとばした。これは私の中ではたいそうなことにはいるからのう。よってお前はギルドに入るのは許さん」
えぇ。ギルドマスターの譲れない点ってそこなんだ。意外というかなんというか。それでギルドから追放というのも可哀想だな。
「••••••わかりました。自分が悪いので帝国に帰ります。代わりのものを派遣するよう帝王陛下には仰るので」
スルカはギルドマスターに言った後ギルドを出ていく。
「それじゃコウタさん。話をしようかのう」
「ごめん。俺はスルカに少し用があるから。また後で必ず寄るから」
俺はギルドマスターに言った後スルカの後を追った。
俺はギルドを出てスルカを探していると案外近くに座っていた。
「スルカ」
「コウタか。それで?自分に何のよう?自分はもうゴールン都市から出るつもりだけど」
「いや、いいのかよ。このまま帰っても」
俺はスルカに聞くとスルカは呆れたように笑った後
「いいかダメかじゃないんですよ。自分はいてはダメと言われたんですから」