トリニティ 2
俺はマルセ、チウルスに城で起こったことの説明をし、シナコが急いで拠点に戻ろうと言っているのを伝えると2人は
「コウタさんが行くなら私はついていきますよ」
「チウもコウタにいちゃんが行くなら行くのー!ついてくの!」
「そうか。ありがとう。それじゃ急ごうか。マリネットも心配だしな」
マリネットが心配なのもあるけど本音を言うとスクレンのやつも心配だ。多分シナコが慌てているのはスクレンに何かあるからだろう。シナコは優しいからスクレンを心配しているんだ。本当にいい女だよ。シナコは。
マルセ達と合流したあとは拠点に戻るとかなり荒れた状態だった。
何だこれは、マリネットとスクレンは!?
俺は慌てて拠点の奥に移動すると奥でマリネットが地面に座りこんでいた。
「マリネット!無事か!」
「コウタ、様。申し訳ありません。スクレンはやられ私は奴らを止めることができませんでした」
スクレンがやられた?嘘だろ?あいつはそんな簡単にやられるようなやつじゃ
「残念ながら本当よ。スクレンは敵の異能に取り込まれた」
俺とマリネットの前に丸い球体が現れそこから声が聞こえた。この声はミチルか
「ミチル。お前は何をしていたんだ?」
「私は民の安全確保。2人のおかげで民達を逃す時間ができたわ。ありがとうマリネット」
ミチルがマリネットに言うとマリネットは
「礼を言われるようなことは出来てない。私は何も、できなかった」
マリネットが何も出来ないって拠点を襲ってきたやつはそんなに強かったのか?
「相性が悪かったのよ。マリネットの異能が防がれる異能だったのよ。相手は。それにマリネットは底抜けに運動神経が悪い。だから仕方なかったのよ。スクレンも、スクレンも仕方」
ミチルは丸い球体越しに言っていたがかなり悔しそうに言っていた。無理もない。ミチルはスクレンと仲がよかったからな。それにシナコも
「スクレンが、死んだ。そう、みんな、いい人はみんな死んでいくのね。ふ、ふふふ。ふふふ!あははは!」
シナコが壊れたように急に笑いだす。
「シナコどうしたんだ!おい!」
「あははは!あははは!みんな死ぬ!いい人はみんな死ぬんだ!私達はもう助からないんだ!もとの世界にも帰れない!みんなここで死ぬんだ!あははは!」
俺はシナコの体に気絶するくらいの力でパンチをくらわせるとシナコは地面に倒れる。
「ごめんねシナコ。俺が、俺が全部何とかするよ。マルセ達と共に」
俺は倒れているシナコに言うとミチルに
「ミチル。シナコのこと、レジスタンスのこと任せる。チウルスとマリネットはここでみんなを守ってくれないか」
「わかったの!コウタにいちゃん!チウに任せるの!」
チウルスは俺に言ったあと、マリネットは首を縦に振るだけだった。