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老ぼれ

「私にそこまでの生命エネルギー操作はできない。やるとしたらただの老害、ほぼ死ぬ寸前にまで」


 私が喋っている途中でサンサを捕まえた冒険者は私に剣を向ける。


「・・・何のつもり?」

「できないじゃねぇ。やるんだよ。おまえに選択肢はない」


 騎士の男が私に言うと私はサンサの前に手を出す。


「ふ、ふおっふお。わしも、ここまで、か」

「そうよ。お前は異能を酷使しすぎた。もう身体が限界を迎えているんでしょ」

「ふ、ふおっふお。そこまで、わかる、か。逃げようと、思えば、逃げられる、が、寿命が縮まる、じゃろう、からな。それに、お前さんに、やられるなら、ほん、もう」


 サンサが私に喋っている間に騎士の男はサンサの背中を剣で刺す。


「うぐおっ」

「喋るなクズが。おまえは貴重な冒険者たちを殺しまくった大罪人だ。だからこそ大罪人には大罪人の罰を与えてやろう」


 騎士の男はさらにサンサの背中を斬り続ける。こいつ、致命傷にならない浅い傷を何個も入れてる。私は、私はこんな奴の言うことを聞かないといけないの?


「キ、ヅラ。お前、さん、の、好きな、ように、せぇ。何、誰も、怒らんさ」

「っ!」


 私はサンサに言われた後、まずは騎士の男を死ぬ寸前にまで老化させる。


「なん、で、俺、を」

「お前のような騎士はこの世にはいらない。だから死ね。そしてサンサ」


 騎士の男は老化し、地面に倒れた後私はサンサに手を向け


「お前も老化させる。できるだけ死なないくらいにはしてやるよ。ただ異能は使えないくらいには生命エネルギーをすいとる」


 私はその日奇跡的に思う通りに生命エネルギーの精密操作ができたがその代償として呪い持ちになった。




 キヅラは昔のことを思い出しながらもサンサと斬りあい、その斬りあいも数時間続いていたがやがてサンサの体力ぎれにより、サンサは肩で息をするように地面に倒れこむ。


「ぜぇぜぇ」

「な、なんで異能を使わない。確かに死ぬかもしれないが私を殺すことくらい造作もないだろ?」


 キヅラは地面に倒れこむサンサに言うとサンサは「ふっ」と笑いながら


「そう、じゃな。うまくいけば、まだ生きら、れたかも、しれんし、お前さんの、仲間を、人質にとれば、お前さんに、異能を使わせて、わしが若返る、ことが、できたかも、しれん、な」

「ならどうして」

「ふ、ふ。わしは、もう、生きるのに、疲れたん、じゃ。実は、お前さんと、別れた後も、わしは、ゴールン都市に、数年住んでいたんじゃ。じゃが、わしが、あれだけのことを、したのに、冒険者どもは、何も変わろうと、せなんだ。じゃから、わしはもう、ゴールン都市をすて、あの男、オーキの提案にのったんじゃ」

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