冒険者殺し
私がサンサとチームを組んでから数年後、私はとある依頼でその日はサンサと別行動をしていた。そして依頼が終わりゴールン都市の冒険者ギルドに戻るとそこはまさに地獄絵図だった。地面には多くの冒険者が倒れており倒れている冒険者はほとんどが死んでおり、他には息はあってももう助からないであろうくらいに体がボロボロにやられていた。
冒険者ギルド内で1人だけ立っている男、それは返り血を浴びて身体が真っ赤になっているサンサだった。
「やぁ。キヅラ。戻ってきたんだね。依頼はクリアできたかのう」
「ああ。クリアしてきたよ。それよりなんだよこれ。なんでこんなに地面に冒険者が転がって」
私はサンサに言うとサンサは地面に転がる遺体を見てサンサは
「あー。これか。これは全部わしがやった。じゃがわしは悪くない。弱いくせに威張り散らすこやつから悪い。気にくわんから殺してやった。わからせるためにのう」
「気にくわないから殺した?なんでそんなことを?」
「気にくわんからと言うたじゃろうが。弱い奴らは群れてばかりで依頼にはいかず人様に迷惑をかけてばかり。そんな奴らは死んでしまえばいええんじゃ。わしの異能でこんな奴らは一瞬じゃよ。こいつらはわしに刺されたという結果だけを残した。過程などは存在せぬしこいつらはわしの異能の思う通りに急に刺されて地面に倒れぬことしかできぬ」
サンサは私に言うと私はサンサに手を向け
「あの時おまえを助けたのは間違いだった。だから私があなたをとめる。私の異能で」
「ふむ。わしをとめるか。悪いが今回は逃してもらおう」
サンサが私に言うとサンサは私の前から消え気づけば私の背後に移動していた。
「まさか、おまえ私に異能を」
「ああ。使ったのう。おまえは絶対にわしを見逃す。この結果は覆らぬ。わしの異能は絶対じゃ」
サンサは私にそれだけ言い残し、私を置いて去っていく。やつの異能のせいか私はなぜか奴を追いかける気にはなれなかった。
そしてそれから数十年間やつはゴールン都市、ゴールン都市近辺の村の冒険者を狩りまくり、冒険者殺しとよばれ指名手配された。
それからさらに数年後、やつは異能を使い続け、冒険者を狩り続けた生活をしていたのかかなり疲弊した状態で見つかり私のもとに連れてこられた。
私の前にサンサを連れてきた冒険者に対し私は
「なぜ私の前にこいつを連れてきた。殺した方が身のためよ」
「それではこいつの今までの罪の精算になりません。あなたの異能でこいつを年寄りに戻してください。こいつの異能が使えなくなるくらいの年寄りにまで」