キヅラとサンサ
「使ったら身体が耐えきれんと言ったはずじゃが?」
サンサはキヅラに言うとキヅラは
「それはお前がびびっているからだろう?自らの異能の限界、いや肉体のほうか」
「ふおっふお。そうじゃのう。この老いた体で死ぬのは本望ではないからのう。やるなら異能を使って無様に死ぬのではなく戦って死ぬ、じゃよ。それが武族の村で生まれたわしの美学じゃよ」
「毎回それを聞いてもおまえには賛成できないな!人間死ぬ時は死ぬのよ!」
キヅラはサンサに剣で斬りかかり2人はまた剣で斬りあう。
「ふおっふお!こうしているとあの頃を思い出すのう!そうは思わんか?キヅラ」
「そうね。あれは忘れたくても忘れてはいけないの。あれは私がしでかしたことでもある」
「ふおーっふぉふぉ!笑えるのう。なぜキヅラが責任を感じる。あの日はお前さんも依頼をこなしていたじゃろう。それに弱かったあの冒険者どもが悪い。あれで自分らは最強だとかイキっておったからのう。死というお灸を据えただけじゃ」
サンサはキヅラに言うとキヅラはサンサを睨みながら押し込んだ。
何十年か前、私キヅラは異能で人を若返らせたり、年寄りにしたりしていた。若返りたいという人は悪人でなきゃ若返らせ、ゴールン都市で悪さをする奴らには年寄りにまで生命エネルギーを吸いとりあまり長くは生きられないくらいにまで追い込んだ。そんなことを続けながら生活している時にサンサという老耄の爺さんにあった。当時の彼はもう立ち上がることもできずひとめのつかないところで横になっていた。
「大丈夫か?」
「あんたはだれ、じゃ?わしのことなど、気に死んでいい。わしはもう歳で」
サンサは私に言うと私はサンサに聞く。
「あなた若返られるなら若返りたい?」
「ん?おかしいことを聞く人じゃ。人間誰しも若返られるなら若返りたいと思うじゃろ。無論わしもな」
サンサが私に言った後私はサンサに近づき、異能を使って生命エネルギーをおくりこみ、サンサを20代?くらいにまで若返らせる。この頃の私はまだ調整が上手くできず一気に若返らせるか、歳をとらせるか。それくらいしかできなかった。
「こ、これはなんとも面妖な。これがお前さんの異能かい?」
「そうよ。私の異能は生命エネルギーの操作。その人から生命エネルギーをとると相手は老い、逆に注ぎ込むと若くなるの」
「それはなんともわしにとってはよき異能じゃ。おまえさんはわしの命の恩人といっても過言ではない。しばらくはお前さんと共に過ごそうぞ」
こうしてわたしと若返ったサンサはしばらく冒険者としてチームを組み、依頼ををクリアしていた。