全てを腐らせる腐敗の精霊
人が無意味に死ぬ 木々が無意味に死ぬ 海が無意味に死ぬ 大地が無意味に死ぬ 星が無意味に死ぬ 宇宙が無意味に死ぬ 物語が無意味に死ぬ 世界が無意味に死ぬ
周囲の全てが腐敗してぐちゃぐちゃに溶ける。逃げる生命体たちには無慈悲に死が与えられた。嘆きも恐怖も願いも希望もその精霊の前では平等に意味を成さなかった
世界が死に腐敗しきってしまった世界は「世界のごみ溜め」に流されて、希望無き精霊は目的もなく他の世界を腐らせる
世界を腐らせる度に精霊の回りを漂う黒い霧のような「死気」は増えていった。最初は小さく可憐だった精霊の身体も今では宇宙を軽く呑み込むほどの「死気」を纏い、本体は「死気」に覆い隠されてその姿を捉えることはできなくなってしまっていた
かつて開祖の精霊に産み出された5匹の精霊たちは、1人を除いて無限に侵され天災へと成り下がってしまって、今も世界を破壊しいる
火の精霊は全てを燃やし尽くす灼熱へと成り下がり、辺りの全てを燃やし尽くして「ごみ溜め」へと堕ちた
水は無限に命を産み出す生命装置へと成り下がり、歯止めの無き生命増殖によっていくつもの世界の生命が膨張し、今もどこかの世界を破壊している
生命の精霊は死に絶えた
生命の精霊と対をなしている死の精霊は、腐敗の精霊へと成り下がった
風の精霊は開孫の精霊を探して連想世界を旅しているが、ずっと進展はなかった
今日もまた目の前の生命たちが死んでいく…
輪廻不可の絶対腐敗 新規絶滅の世界完全腐敗権能を今日も起こしてしまっている
ほとんど消えてしまった霞のような意識の中私は嘆く…
終わらせて…だれか…