EP6.行ってこい
フク視点
「二人に話したいことがある」
そうラクが話し始めた
「俺は犯罪者だ、それも凶悪な」
「ん?どういうこと?」
「まぁ聞いていろ、俺の年齢は21歳、本当だったら大学に通っているところだな、だが俺は中学の時に犯罪を犯した、殺人だった」
「さ、殺人!?」
「あぁ、そうだ、俺はその頃から頭がいかれてた、いじめは当たり前、知らないやつをボコボコにしたりして、恐喝も当たり前だった、そんな時だ、俺が誤って人を殺したのは…」
ラク過去回想
いつもどおり、俺がいじめてたやつを呼び出した、今日は金がないから奪ってくか
「おい、金出せよ、財布持ってきただろ?」
「も、持ってきたよ…」
「よこせ、2000円?はっ貧乏かよ、貰っとくがな」
「そ、それはおばあちゃんの…」
「あ?なに、殴られたいの?それならそうと言えよ」
「ゴンッ、ガン、バキッ、ゴッ、ゴッ」
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「こんぐらいでいいか、今日はあんがとよー」
そうして、そいつを置いてって帰った、何日かたった日あいつは死んだ、自殺らしかった、俺は仲間に裏切られ、いじめの主犯だとバラされ、教師どもに死ぬほど叱られ、そいつの親にも殴られた、後日聞くとあの金は祖母の薬代だったらしい、しかし祖母に薬を渡せず、祖母は死にそいつはあとを追って自殺をしたそうだ。祖母がそいつをかわいがっていたらしくそいつは生きる意味がなくなったんだろうな
学校の教師に叱られてる俺はその話しを聞き思った、
「え、それ俺のせい?」
って祖母が死んで、ショックで追って死んだのはあいつだろ、
そんな感じだったなら俺がいじめてなくても自殺してたろ?って
俺のせいにすんな
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俺は高校生になった。
頭が悪いため少し離れた底辺校に入った。
地元のやつは少ない。
ただ少ないにせよ何人かはいるので噂は出回った
「あいつはやばい、関わるな」と
俺は暇だったから新しくいじめをすることにした。
そいつには中学の時よりやべーことをした。
校舎の三階から落としたり、服に火をつけたり、そんなことをしてたらやつも死んで俺は捕まった。
高校になると年齢的に捕まるのは予想外だった。
結果は殺人罪、禁錮15年、俺が反省してなかったのもあるらしい。
そんな時から3年後に突如怪物が現れ俺は柵を越え逃げた
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そして今に至る
「んー長すぎ3単語でよろ」
「つまり、俺が殺人を犯したやつだってこと」
「え、殺人!?ラクが!?なにがあったの!?」
「それを今説明してたのよ…そういえば確かに3年前そんなニュースがあったわね」
「3年前のニュースを覚えてるなんて、姉ちゃんバカなの?」
「俺はお前らが思ってる様な善人じゃない」
「ならなぜ、私たちを助けたの?」
「さぁな理由なんてなかった、強いて言うなら話し相手が欲しかったんじゃないか?ただ他のやつらを探しに行くなら話は別だ、今サチが言ったろニュースにもなっている、もしそれを覚えてるやつがいたらお前たちの目標にも迷惑がかかる」
「そんなこと、気にしないよ!オレたちを助けてくれたんだもん、ラクのことを変に言うやつがいたらオレが許さん」
「私はあなたがいればだいぶ楽だと思っているのよ」
ラクは考え込んだ
「いや、俺はもっと大きい理由があったな、怖いんだよ、俺が誰かにあって俺がハブられるのが、結局俺は俺がかわいいんだよ」
3人はその言葉を聞いて黙ってしまった
5分ほどたったところだろうか、フクが口を開いた
「ラクはオレたちとは行きたくないの?」
「単純に言えばそうだな」
「私は無理やりに連れて行こうとはしてないわ、もとは私たちの問題よ」
「俺はここでお前らを待っている、何十年たってもな、ついでにコウを探しておくよ」
「そうだなそれがいい、ちょっと寂しいけどラクがそうしたいならそうしよう」
「私たちは母を見つけるためにすぐ出るは出発は明日、それまでここにいさせてもらえるかしら」
「もともとここに行こうと言ったのはサチだ、俺がとやかく言える立場じゃない」
3人は最後まで楽しく話した
次の日
「私たちは行くわ、ラクも元気でね」
「オレたち、母ちゃんを見つけてここに戻ってくるよ!」
「あぁ、頑張ってこい、俺は何もできないがお前らの母親が見つかることを祈ってるよ」
3人はがっちりと握手をしサチとフクは出かけた
ラクは二人が見えなくなるまで見届けた
でも心の奥底で思っていた。
俺が生き残って誰が喜ぶ。
あいつらか?
いや、あいつらが1番大事にしているのは母親だ。
俺は死んだ方がいい人間だ。
俺の物語は完結してない。
ハッピーエンドでは絶対に終わらないんだ。
運命は巡り回ってくる。