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ミニライブ・出会い編1

 確かに私は固城のドルオタ趣味を許した。


 だけど500万円をポポポポーンと使おうとする姿勢は是正すべきで、なので頭越しに否定はせず、広い心で優し~~く固城の趣味と向き合っていこうと決めたのだけど。



「見守がアイドルライブに来てくれて嬉しぎっ!!!」


   ググググッ!!(アイアンクロー)



「うん、私もアイドルに興味が湧いたからねー」(ニッコリ)

「痛いです痛いです!! 言と動のシンクロ率が100%不適合!!」


 因みに今は巨大ドームの前で、果てしない長蛇の列に居るのだけど、視界を埋め尽くす人ゴミ全てがドルオタという事実が信じられないというか、こんなにもドルオタが人類に潜伏していたのかと驚きを飛び越えて感心。もう自分が場違いというか、ナイフ装備だけでゾンビの群れに放り込まれてしまった様な気分だ。


 そして行列には普通な人も居るけど、全身アイドルバッチ武装の防御力が高そうな人、頭の毛でアイドル名を表示している人、人を寄せ付けずに警察官を寄せ付けるTシャツを装着している人が居たりで、もう頭痛が痛いと吐き捨てたくなる様な惨状だ。


「ねぇ固城、あそこの奇抜な格好をしている人達って、とんでもない大罪を犯したせいであんな格好を強いられてるの?」

「いや、自分から望んでだよ」


 10年後に今の自分の姿を見た時、彼らは正気を保てるのだろうか?

 私なら迷わず自害するレベルだ。

 この場所に来る事さえも、相当の覚悟と用意が必要だったのに。


「ところで見守、今日はいつもと雰囲気違うけど、イメチェン?」

「違う。私ってバレない為の変装」


 長い髪を三つ編みにして帽子を着用。服も妹のを拝借して、もし知人と遭遇しても見守優子と認識するのは不可能だろう。


「そうなんだ。でもサングラスとマスクは外さない? 今の見守は強盗みたいで、さっきから巡回中の警備員さんがジロジロ見っぱなしだけど」


 この指摘で警備員による無言圧力を確認。

 ココで変装解除しなければ事情聴取の危険があるので、渋々と変装解除となる。


「くっ、私はただ自分の素性を隠したいだけなのに!」

「大丈夫だよ見守、ココはただのアイドルライブ会場で、怪しい場所じゃなばっ!!」


「固城、常識という概念は多数決なの。大勢の常識人の中に1人の変人が居ればその人は異端として扱われるけど、大勢の変人の中に1人の常識人が居た場合、どんなに正論を並べても常識人が異端扱いなの。分かる? あー、そっかそっか分からないわよね? 固城は異端側だから」


「分かった! 分かったから手を離して下さいです!!」


 そうして固城を掴む手を降ろしてから辺りを見回し、改めて質問をする。


「それより、ちょっと物々し過ぎない?」

「残念ながらアイドルイベントはトラブルが多いので。だから入口で持ち物検査・金属チェックがあります」

「爆破予告でもあったの?」

「いや、これが平常運転です」

「そもそも持ち物検査って、何がNGなの?」

「生魚とか、ゴキブリとか」

「冗談?」

「残念ながら、過去にそういうトラブルがありました」


 極一部の奇行だろうけど、やっぱりドルオタは意味が分からない。だけどココまで来てしまった以上は腹を括るしかないので、固城から注意点・アイドル用語を色々教えてもらってから入場となりました。

舞台がイベント会場という事でドルオタ情報をググりまくっての更新です。間違っていたらごめんなさいです。

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