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ドルオタ部屋編3

「へっ、部屋!? 何で?」

「そっちの方が落ち着くかなって。嫌ならいいけど」

「ふ、ふーん。別に部屋に行ってあげてもいいけど」

「じゃあ僕の部屋で一緒に食べよう」


 食べるのは私が用意したメロンよね?

 それとも私自身の…


 あーでも私のメロンは小ぶりな未成熟で1/16スライスカットされてしまった様なボリュームしか…、いやでも糖度は80後半ある筈だから大丈夫!


 それに今日の身嗜みは特に注意したし、朝風呂で入念に体も洗ってある。別にこういう展開を想定していた訳でなく、彼女宣言した後の第一印象を少しでも良くしておこうと思っただけで、だから下着は全然適当に……


 あれ? 下着の上下合ってる?


 確か上は白だった筈だけど、下が思い出せない。

 前に間違えた事あるし、上がシンプルなのに下がド派手な色だったらどうしよう!!!


「ここが僕の部屋……、何でスカート掴んでるの?」

「へっ!? いや何でもない! 何でもないからね!!」


 案ずる事はない。

 きっと考え過ぎで動揺したら負けだ。

 信じてるよ固城!!


 そうして深く深呼吸して固城の部屋の前に来たけど、ドアに下げられたプレートにはこう記されていたのだ。



   『my sweet KI★RA★RA room』



 ……………………………………どちら様?


「固城、部屋間違ってない?」

「いや、ここが僕の部屋だよ」

「じゃあ固城には妹がいるの? 或いはお姉さんが?」

「いや、僕は一人っ子だよ」


 固城の名前って、一途かずとだよね?

 そういえば固城が好きなアイドルの名前って……


「じゃあこのきららって文字は」

「うん。ここは僕の部屋であり、きららちゃんの部屋でもあるから」



 うわー、きもちわるーい



 アイドルオタクって皆こうなの?

 彼女である私の名前だったとしてもキモいんだけど。


 コンコン(固城がドアをノック)


「入るよ、きららちゃん」

「えっ? きららちゃん居るの?」

「いや、本人は居ないけど雰囲気というか、儀式みたいなもぼっ!!!」



「今のは本当に気持ち悪いから止めなさい!!」



「分かった! 分かったから額から手を離して! メロン落ちちゃう麦茶(こぼ)れちゃう!!」


 嫌な予感しかしない。


 この部屋にはパンドラ箱のよりも禍々しい災いが渦巻いていて、しかも絶対に希望は残されていない! だがそれでも、私はこの箱を開けなければならない。神の気まぐれで渡された悪を地上に振り撒くのではなく、封印(焼却)する為に!!


 そして遂に箱が開くと、全ての災いが私の目に飛び込んできたのである。

メロンの糖度は16前後で、85はほぼ砂糖(原料)です。

あとパンドラの箱のくだりはwikiから適当に引用しただけなので。

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